うどんの時間

著者 :
  • 文芸社
3.14
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本棚登録 : 181
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784286154053

感想・レビュー・書評

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  • さんぽナビは最強だったな~あれはやばい。今まで読んできた中でも凄くグッときた。ありそうな内容なんだけど、最後は健太郎と一緒に泣いたよ。
    最後は殺人事件なんていうのも出てきちゃうけど、結果ほんわかいいお話しでした。
    うどんも食べたくなったしね。

  • 山下先生の本は久しぶりに読みましたが、青春感(今回主人公はアラサーですが)と少しの後味の悪さ タイトル回収など過去に読んだ作品群と変わらず、何よりするすると読むことができました。
    色々な父親像、仁亜くんの底知れなさから段々と垣間見える年相応のあどけなさが印象的です。
    うどんが食べたくなりました。

  • 帯にある青春うどん小説が気になって読んだが、一話目が思ったのと違ってびっくり。
    二話目からうどん小説らしくなったが、
    最終的には一話目が一番良かった。

  • 残されたカセットテープの音声が切ない。だけどそれがとても素敵です。
    変わっていく健太郎も周りの人も優しくて明るくて良い人たちで、良い話だなぁと思いながら読みました。
    亡くなった弟をいつも傍に思いながらも、暗くならずちゃんと前に向かっていく力強さが良かったです。

  • 冒頭は、あまり主人公に感情移入出来ずダラダラ読み進めた。弟の葬儀後、カセットテープに導かれ散歩が始まる。指示通りの散歩が進行するに連れて主人公に「兄」としての感情が芽生えてくる。商店街のイベントでは、更に「兄貴」感が増す。話が急展開するが、最後は安心できた。1冊の中に色んな要素が詰め込まれいて、小鉢、おにぎり、うどん、最後に温かいお茶を飲んで「うどん定食」を完食。

  • 東京で夢やぶれ、弟の葬式のために地元の香川に帰ってきた健太郎。

    亡き弟が残したカセットテープを聞きながら散歩をして、
    弟の生前の意志を継ぐために、うどん職人の父の手伝いを始めたこと。

    地元の夏祭りでのひと騒動と、父の弟子の京香の失踪の追跡。

    タイトルと表紙と話の内容な別物。
    うどんの話はどちらかというと少なめで、なんだか色々盛り沢山な感じ。

    主人公の初対面の人にも偉そうなタメ口の口調が少々馴染めなかったな、、、

  • 不思議な本。色々なジャンルがまじった、シンプルだけど味わい深い。本当に、おうどんみたいなお話。多分、ミステリーなんだろうけど。王道の話は3話目のみ。
    香川出身だから、というだけでジャケ借り。
    もう少し方言を使っても良かったかな、とは個人的な感想。全員標準語だから、舞台が香川という感じがしなかったので、いまいち入り込めないところが。
    1話目が特に良かった。読み終わった時、主人公の喪失感がよく感じられて、苦しくなるほど。素晴らしい描写でした。

  • バンドを解散だと告げられた数週間後、弟の事故死を知らされた健太郎。
    弟の葬式のために、十年ぶりに四国にある実家のうどん店へ帰ってくる。
    ケンカ別れになったままだった父親と再会するが、やはり口論になってしまう。
    葬式後、弟の部屋から一つのカセットテープを見つける。それは弟から兄に向けられたカセットテープだった。

    カセットテープをきっかけに、うどん店を手伝うことにした健太郎。うどん店での仕事のほか、青年団にも参加し、商店街の夏祭りを手伝うことになる。
    その夏祭りで起こった事故やうどん店の従業員 京香の行方不明事件などを、幼なじみで警察官の雄太とともに解決していく。

    ミステリーの要素もあるが、全てに共通しているのは親子の話。
    親子だから、ちょっとしたことですれ違ったり、心配したり。だけど、親子だから分かり合える部分もあったり。
    どの話も、最後にはほろっとさせてくれる小説だった。

    表紙のうどんがすごく美味しそうなのだが、物語中も、香川のうどんについての説明が随所に出てくる。「さぬきうどん」とひとくくりに思ってしまうが、使う小麦や塩、気温や湿度でも変わってくる。また、地域によっても様々な種類の「うどん」があるようで、同じ県内でいろいろな「うどん」が食べられるのは羨ましいなと思った。

    図書館スタッフ(東生駒):あおむし

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    帝塚山大学図書館OPAC
    https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/795188

  • 急死した弟が残したテープが発端となって
    久しぶりに帰郷した町を散歩し

    夢破れた健太郎の人生が少しずつ変わってゆく…

    「さんぽナビ」良かったです

  • ほのぼのとした作品

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著者プロフィール

1975年香川県生まれ。京都学園大学法学部法学科卒。第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2009年受賞作「屋上ミサイル」を刊行。著書に『ガレキノシタ』『HEROごっこ』など。

「2016年 『筆跡はお見とおし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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