危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来

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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296105472

作品紹介・あらすじ

リーマン・ショックの到来を予測し、2020年にも未曾有の経済危機が起きると予言していた伝説の投資家、ジム・ロジャーズ氏が語る「危機の時代」のサバイバル術!

270ページにわたり、ロジャーズ氏本人が世界的な危機の正体と経済・マネーの行方を詳細に分析。リーマン・ショック、ブラックマンデー、世界恐慌など、過去の経済危機では、何が起きたのか、今起きている危機はどうなるのか、世界はどう変わり、どのように投資すればいいのか、個人や企業はどう行動すればいいのか……。

ビジネスパーソン、経営者、金融、市場関係者、投資家が今知りたい情報が満載!危機の時代を生き抜くためのヒントに満ちた一冊!

【本書の主な内容】
・リーマン・ショック、ブラックマンデー、世界恐慌……
過去の危機で何が起き、人々はどう行動したのか?
・経済危機で大儲けした人々
・危機が起きた際にまずすべきこと
・持つべき資産と売るべき資産
・逆境で生まれる投資チャンス
・すべてを失った経験から得たもの
・危機をどうやって予測する?
・みんなが失敗している時こそチャンスがある
・お金持ちが不幸になる理由
・お金に困らない子供の育て方
・長期的な成功のために重要なこと
・歴史から得られる教訓
・戦争が起きる可能性は?
・中国、米国、欧州の行方
・インド、アフリカなどの新興国の今後
・日本はどうすべきか
・次のイノベーションが起きる場所

感想・レビュー・書評

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  • 【危機の時代】 ジム・ロジャース

    こんなひとにおすすめ。
    投資家の市場のとらえ方、¥への考え方を知りたい人。

    【A;購読動機】
    ジム・ロジャース(以下、ジムとする)は投資家です。ウォーレン・バフェットと同じく投資家です。
    投資家が、アメリカ、日本、そして世界全体をどのようにとらえているのか?
    また、その理由が何なのか?を知りたくなりました。
    なぜ?それは、自身の観察や思考能力を棚卸しすることにもつながるからです。
    また、投資家の考え方をしることは、投資を受ける側(企業側)の実務にもプラスになると考えたからです。
    ――――――――
    【B;著書の内容】
    ジムの体験をもとにした考え方が記述されています。
    <マクロ>
    ・不況の入口の兆候
    ・国別の体力を観察する指標
    <ミクロ>
    ・企業評価指標
    ・投資する・しないの選別方法
    ・¥への考え方
    ――――――――
    【C;学び】
    <マクロ>
    ・好況/不況のサイクルは、過去実績では15年サイクル。
    ・国家の借金、収支、そして将来人口推移。基本的な評価項目。
    ・増え続ける人口。不足する食糧と資源。投資対象領域。
    <ミクロ>
    ・企業評価はBS(資産、借金、自己資本)を中心に。
    ・投資しないは、自身がわからない領域。
    ・短期利益思考としない。長期が基本。
    <情報源>
    ・複数の情報源をもつこと。ジムは、中国含めてNか国の情報をもとに投資判断。

  • 投資は情報力と忍耐力、と言う。経営学以上に歴史、哲学、数学を推奨し、決して米国の有名大学を勧められない(授業料高騰=教授のテニュア「終身在職権」古い考え方の存在・過剰なMBA)だという。注目する国はロシア、中国(人口・天然資源・軍事力)であり、日本は今後さらに低迷化する(MMTによる借金とばら撒き)だが、移民を受け入れれば変化もあるが、人口が減少する国、歴史的に移民拒否・外国人撤退国は廃れるは、と言う。今の日本の政治はまさに米国がやっていた政策MMT(Modern Monetary Theopry:国債発行で借金増・ばら撒き政策)であり、それは長続きしないで崩壊すると予測しており、プラントンの言う歴史の繰り返しで、今は民主政治のカオス状態で独裁になりつつある状態、と言える。

  • ジム・ロジャース氏がグローバルな視点から日本への警告を記した著書。
    著者は歴史を重んじており、人間は同じ過ちを繰り返すと主張している。現在は先進国が揃って金融緩和をしており、お金が市場にあふれているため、各国の市場は株高を形成しているが、遠からずバブルは崩壊すると警告する。
    その中には日本も含まれており、さらに日本は労働人口の減少と超高齢化が進むため、移民を受け入れない限り先進国であり続けることもできないと警鐘を鳴らす。
    一方で、今後の発展が期待できる国といて、一党独裁にと市場開放で成功した中国、財政が健全で天然資源が豊富なロシア、南北統一したときの朝鮮半島をあげている。一方でインドは小規模な農業従事者を優遇する政策や外資への規制などがあるため発展が期待できないとしている。

    ・良い投資家になりたいなら、バランスシート(貸借対照表)を読むことを学ぶ必要がある。バランスシートから始めれば、投資を考えている会社が健全かどうかを知ることができる。バランスシートは損益計算書よりもはるかに重要になる。

    ・個別投資よりもインデックス投資の方が優れている。

    ・自分が多くのことを知っている詳しい分野以外に決して投資しないこと。

  • コロナや災害などの危機に陥った時に投資家としてどう考えているのか?ということが気になり、著書を読んでみました。

    著者については全く知らなかったのですが、この本が平積みされていたり、Youtubeにて紹介されていたこともあって知りました。

    投資家として世界的に有名な方だそうで、この本を読んでみると、今回のコロナなどの危機に際しても動じることなどないように思えました。それは著者がそういった危機を今までにも経験しているからであり、また著者自身が歴史や哲学が好きで本などからも危機の際にどう行動すればいいのかを心得ているからだと思いました。

    危機になった時の投資家としての考え方などは勉強になりました。ただ、中国への期待がすごく大きいのが私とはまた違った考えでどうなんだろう??と疑問を呈せずにはいられない部分ではありました。

    日本についてもよくご存じで、難しいビジネス本かと思っていましたが、読みやすい文章でした。

  • 著者は日本経済の先行きには悲観的な考えであった。このまま日本に住んでいて良いものかと思いつつも、語学力など海外に通用する要素のない自分はとりあえずは今の生活を続けるしかないわけだが、まず語学力をつけておこうかと思う。

    ジム・ロジャーズ氏について、世界的な投資家というくらいしか前知識がない状況で読んだのだが、タクシー運転手との会話や美容室の状況などかなり世相を詳しく観察しているのだということに驚いた。投資で長年成果を勝ち取っているのだから当然なのかもしれないが、これは見習う必要があると感じた。お店の店員さんと、普段は日常的な会話くらいしかしないが、客の入りや売れ筋商品のグレードなど、簡単なところから日常的に情報を得る様にしようと思った。
    同氏は投資を行うなら自分の得意分野に、と言っている。なかなか胸を張って得意と言い切れることもないのだが、得意分野を身につけるというのは自己投資にもなるし他人への投資を行う際の武器にもなるということだろう。手っ取り早く稼ごうとしないで、よく調べて待つということも提唱されており、それこそが投資の王道ということなのだと思う。
    中国がアフリカとの関係を深めている話など国際面の情報についても普段あまり気にしていないことがよくわかった。ある国で倒産が増えたなどちょっとした傾向を把握しておくことも重要そうである。

  • ジム・ロジャーズ曰く、日本に明るい未来はないらしい。 しかしこのことは、いろんな本にも書いてある、IT関係、飲食関係、経済、あらゆる分野の著者が同じことを言っている。ということは、やはりそういう未来が訪れるのだろう。
    日本は少子高齢化が深刻で、借金も多く抱え、かつての日本のような経済の成長は見られない。ジム・ロジャーズは、日本の方々は海外に移住した方が良いというほど、日本の未来には期待が持てない
    今まで読んできた本の著者も既に海外移住している人は何人もいる。

    ただし、アメリカに移住してもいけないとい言う、するなら中国、絶対次の世界の覇権を握るのは中国だと言っている。

    この内容だけでも十分面白かったが、他にも教育の重要性について語っていることがある、それは、子供には、哲学、数学、歴史の教育をしろ。ということだ。様々な歴史を知ることが、これから先の未来の危機に対応する術を知ることができる、歴史は物語っていると

    投資については、我慢が必要だ。どんな危機だって、10〜15年も経てば、状況はガラリと変わっているだろう。BSを読み、自分で考え、危機をチャンスだと思い、成長が見込める企業の株を安く買い高く売る。

    この本は投資の事以外にも、ジム・ロジャーズの経済的、政治的な未来の考え方が書いてあり、勉強になった

  • CY20-11
    ジムロジャーズの本おかわり。
    前の本とどちらかしか読んじゃダメだと言われたら、本書読むな、というのが率直や感想。

  • ●インド国内では、大半の人が自国の金融システムに問題があることを知っているが、欧米や日本ではほとんどの人が関心を持っていない。インドにはかつての日本みたいなゾンビ企業が多数存在している。全体の3割いるとも言われている。
    ●歴史を振り返ると、貿易戦争に勝った国はない。常に全ての人に災いをもたらしてきた。
    ●日本はバブル崩壊後に、無能な人にお金を与え続けた。失敗した人を放置して支え続けた。
    ●今回の危機は非常に厳しいものになるので、大学教授や中央銀行が「金は買っても意味がない」と言っても多くの人は気にしないで買うだろう。
    ●世界は概ね15年くらいで劇的に変わる。
    ●スイス中央銀行は大量の米国株を買っている。スイスフランが、アマゾンに支えられている。
    ●インドは5ヘクタール迄しか農地が持てない。オーストラリアと競争できない。
    ●オリンピックが国を救った事はない。借金が増えるだけだ。
    ●MMTはタダで食事を配るような考え方。しかし最終的には誰かが本当の富を生み出さなければならない。

  • 前著で少子高齢化で移民に積極的でない国、日本はいずれ衰退するから、若者は海外に脱出すべきであると述べたが、全く同感であった。今回の『危機の時代』は、彼の生い立ちから2回にわたる世界旅行、投資の世界での経緯・経験が詳しく語られていて、特に彼の投資方針・哲学はとても参考になった。シンギュラリティ―やMMTにも言及しており、興味深く読んだ。

  • 多くの日本の会社を30年前に破綻させれば良かった。
    その通りで、傷の舐め合いでジリ貧になるくらいなら、思いっきりメスを入れるべきでした。
    今だから後出しに聞こえますよね。日本は決断できない国なのです。

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著者プロフィール

■著者略歴
ジム・ロジャーズ(Jim Rogers)
1942年、米国アラバマ州生まれ。イェール大学で歴史学、オックスフォード大学で哲学を修めた後、ウォール街で働く。ジョージ・ソロスとクォンタム・ファンドを設立し、10年間で4200パーセントという驚異的なリターンを上げる。37歳で引退した後、コロンビア大学で金融論を指導する傍ら、テレビやラジオのコメンテーターとして活躍。2007年よりシンガポール在住。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び世界三大投資家と称される。 主な著書に『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界大発見』(日経ビジネス人文庫)、『危機の時代』(日経BP)、『ジム・ロジャーズ 大予測』(東洋経済新報社)『大転換の時代』(プレジデント社)がある。

「2023年 『捨てられる日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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