デジタルケイパビリティ DXを成功に導く組織能力

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296108022

作品紹介・あらすじ

「IT化」ではなく「デジタル化」
体制、プロセス、手法のすべてを解説

 「デジタル化と言っているが、結局は情報システムを使うのだからIT化と同じようなもの」ーー。このように考えているとしたら、デジタル化の本質を見誤っていると言えるかもしれません。

 IT化とデジタル化は根本的に違うと思ったほうがいいです。本書によれば、「デジタル化とは、AI(人工知能)を中心としたデジタル技術を駆使し、データを知に変え、人々に対する価値に転換すること」です。これを突き詰めると「企業の在り方」にまで及び、組織変革だけでなく、企業変革にまで発展します。

 デジタル先進企業といえば米中のデジタルプラットフォーマーの名前が挙がるでしょう。しかし、こうした企業は、日本企業の参考になるとは思えません。なぜなら、「デジタルありき」でつくった企業であり、多くの日本企業とはスタート地点が異なるからです。

 日本企業には日本企業に合ったデジタル化手法をとるべきで、具体的には「5つの力」(=「デジタルケイパビリティ」)を組織として備える必要があります。それはどのような力なのか、どうすれば持てるのか。本書で詳しく解説しています。

 多くのデジタル担当者は「どうすれば成功するのか分からない」と頭を抱えているでしょう。そうしたビジネスパーソンにとって、本書は参考になります。デジタル化の成功に欠かせない1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • DX実現に向けて組織が持つべきケイパビリティを5つに分類して解説。

    ①デジタルビジョン構想力
    ②デジタル事業創発力
    ③デジタル実践力
    ④デジタルアーキテクチャー・デザイン力
    ⑤デジタル組織マネジメント力

    上記のように、範囲は企業経営全般と言えるほど広い。
    この範囲を1冊の本でまとめようとするのだから、
    必然的に抽象度が高い内容になる。
    体系的にわかりやすくまとめるのは大変だっただろう。
    私は良書だと思う。

    おそらく、経営層をターゲットにした本だと感じた。
    一言でいえば
    「コンサルタントがアウトプットする成果物のひな形」
    という印象。
    個別企業の問題に対して、
    本書の視点で深掘りしていくんだろうな。

    (私のような)いちプレイングマネージャの権限では、
    「言ってることはわかるが、で?俺に何ができる?」
    というのが率直な感想。

    ・・・と書いてみて気づいた。
    本書を上司とその上司(経営層)に紹介してみよう。

  • デジタルケイパビリティ=既存企業を対象としたデジタル化組織能力
     デジタルネイティブ企業はそのまま参考にできない

    1.デジタルビジョン構想力
     Disruptor 創造的破壊者 業界ごと変わる
     どのような価値を提供したいのか?

     パイプライン型(物理資産に比例し拡大)
     プラットフォーム型(マッチングで利用者増大し指数関数的に拡大)

     デジタル化=変革:うまくいかないのはマネジメント
     VSPRO :Vision/Strategy/Process/Resource/Organization
     デジタルガバナンス:ヒト/モノ/カネ/データ の調整共有→会議体/全社組織

    2.デジタル事業創発力
     高速学習:賢く早く失敗する 最少人数 要素絞り込み 今やるべきことに集中
     ステージゲート法:アイデアの見極め

    3.デジタル実践力
     全社デジタルスレッドの将来像
      目標・プロセス/施策・目標連動データ
     AI民主化ツール:ブラックボックス
     データマネジメント ガイドラインDMBOK
      データガバナンス
     DevOps体制 アジャイルでの開発サイクル~運用フィードバック
      SRE=Site Reliability Engineering チーム
     
    4.デジタルアーキテクチャー・デザイン力
     ・マイクロサービスアーキテクチャー=マイクロサービスの疎結合 
       モノリシック(一体化)なシステムとして管理するには複雑すぎる場合
     ・クラウド活用 

    5.デジタル組織マネジメント力
     1.予算 2.社内実力者 3.現場 4.データ収集 5.人事制度

     「企業文化」 =最大の阻害要因
     変える ①一貫性を保つ ②見える化、意識化

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著者プロフィール

サステナビリティ事業コンサルティング部カーボンニュートラル戦略グループマネージャーの稲垣彰徳氏を中心に執筆。

「2022年 『カーボンニュートラル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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