ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第13版> 株式投資の不滅の真理

  • 日経BP 日本経済新聞出版
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296115877

感想・レビュー・書評

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  • 500ページもある大著だけど、土日で一気読みするほど、面白い!

    ファンダメンタル(アナリスト)派、砂上の楼閣(テクニカル分析)派、それぞれの正当性をデータから検証している。結局、いずれに対しても、インデックスファンドのバイアンドホールドの勝ちという結論になる。

    これ、読んでたら、ポストプライムの有料メンバーシップなんか絶対に買わなかったなあ。ポスプラに何万円も払うぐらいなら、この本に3千円払うほうが価値がある。

  • 投資の教科書ということでやく4年前に第9版に手を付けたが、その当時は難しすぎて断念。

    新しく記念盤が出たので再挑戦したのだが、詳細を理解できたか?と言われれば半分ぐらいは理解できていないのではないだろうか。

    投資の教科書ではあるが、初心者向けというわけではない気がする。
    (でも投資を始めるにあたって初心者が読むべき本ではあると思う)

    本書を読んだ感想は、投資に関するセオリーや基本的な概念、手法などがデータや事例をもとに論理的に説明されており、投資の基本中の基本である「分散・長期・積立」が最も良いですよという結論に至ることに尽きるのではないかと思う。

    そういった部分では、敗者のゲームも併せて読むと、より理解が進むのではないかと思う。

    効率的市場理論、現代ポートフォリオ理論、ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、行動経済学など、具体的な事例をもとにそれらに対する見識が披露されていており、結局はインデックスファンドの優位性は揺るがないという証明がなされている。
    (細かく読んでいくと難しい部分がちらほら)

    また、株式投資の不滅の真理とサブタイトルに銘打ってあるが、資産運用という側面の方が強いと感じるため、その意味でも良書だと感じる。

  • この辞書みたいに分厚い本書を一文でまとめると次のとおりだ。
    『個人投資家にとって、個々の株式を売買したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックス・ファンドを買ってじっと持っている方が、遥かに良い結果を生む。』
    投資が趣味でも仕事でも無い個人は、ただお金の置き場所としてインデックス・ファンドを活用することが、1番賢く・お金の悩みから開放してくれる。限りある人生をお金のことなんかで悩まされずに済みます。

  • 500ページを超える量で読み応えがありました。
    内容的にピンとこないものも多かったのですが、過去の市場の動向や投資の際の手法の分析が行われており非常に勉強になりました。
    こうした例が示されているため、長期でインデックス投資を行うことの良さが分かりました。

  • ベストセラーということで読み進めたが、前半のバブルの歴史等に関しては興味として勉強になる部分も多かった。しかし、中盤で多くの数字や変数などが出てきた際に、少々ついていけなくなり読みスピードもわかりやすく落ちた。もちろん、この本が50年に渡り13版が出ている事実からも名著であることは間違いない。そのため、もっと株式投資についての前提知識を持った上で読み直したいと感じた。

    結論としてはインデックスが正義ということ。他の株式などにも手を出す場合には、それについてのアドバイスも載っていて、その多くをラインマークしたので確認したい。

    抑えておくべきは、短期でお金持ちになることは目指さないこと。

  • 砂上の楼閣理論は、普遍的な理論だと思う。
    株価は砂の上に立てるように、財務内容をいくら見ても株価は同じ

  • 改訂されたので再読。内容的に難しく感じる部分もありましたが、改めて長期分散、インデックス投資という姿勢を再確認できました。世界のバブル史は興味深く読めました。自分がその最中にあったときに、どう行動できるかは、考えるとなかなか難しそうに感じました。折を見て、特に第14章いかを再読しようと思います

  • ウォール街のランダムウォーカー
    老後の取り崩しルール。年間で保有資産の4%だけを取り崩す。インフレが1.5%より高いのならそれより小さい額がめどになる。
    引き出し率をポートフォリオのリターンよりも低くする。
    ETFはビッドアスクスプレッドに注意。
    インデックスの占める割合が増えてきて、というテーマ。それで投資機会に気づく投資家が減れば、それにつけ込むアクティブ投資家が目立ち、またアクティブが増えてくる。議決権行使もインデックス投資家が行なっていないわけではない。
    筆者もインデックス投資がフリーライダーなのは認めているが、その弊害については完全に答えられていないように見える。
    個人的には国債の過半を日銀が保有する状況にも一部重なると感じた。もちろん流動性の面での問題ではないが、ファンダメンタルを無視する投資家の割合があまりにも高い時、市場からアクティブ投資家が減っていくと、本質的な価値に基づく価格付けがされず市場そのものの価値が下がってしまうのでは無いか。
    また高インフレ時代には少し内容がずれてくるため、今どのように修正が入るのかが気になった。

  • 「個別銘柄を売買したり、それらを組み入れて運用される投資信託に投資したりするよりも、幅広い銘柄に分散投資した市場インデックス・ファンドを安定保有する方が、はるかに良い結果が得られる」と言う言葉を信じ、それ以外の投資を行わないという人は、本書を読む必要はない。

    スマートベータ運用、暗号資産、金など、他にもっと良い投資方法があるのではないかと思う人は読む価値がある。

    なぜなら本書は、インデックス投資とその他のあらゆる投資方法を比較検証して、インデックス投資の方が優れていることを証明して見せているものだからだ。個人投資家にとって最適な投資戦略さえわかればそれでいいという人は、本を読む必要などなく、ただインデックス・ファンドを買えばいい。

    さて、今回の原著第13版は、50周年記念版であるが、特別な特集や特典があるわけではないので、過去の版を持っていれば、本書のファン以外は、買い替える必要はあまりない。データ等は最新のものに更新されているが、主論は過去の版と変わらないものであるし、追加や入れ替えされた部分も微々たるものである。私は2016年に発行された第11版を読んでいるが、ページ数も今回と同じ511ページであった。


    本書はアメリカ在住のアメリカ人向けに書かれた本なので、私たち日本人にとっては制度や環境が違う(例えば税制や金融商品など)ためそのまま、適用できない部分もある。例えば、推奨ポートフォリオの一つは以下の様になっているが、日本であれば同じ商品をそのまま買うのは割高であるし、アセットクラス自体も違うものの方が良さそうである。

    33%債券(VBMFX)
    27% アメリカ株(VTSAX)
    14%先進国株式(VTMGX)
    14%新興国株式(VEMEX)
    12% 不動産(VGSLX)


    だが、本書の最大のテーマは「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、プロのファンド・マネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックス・ファンドを買ってじっと待っている方が、はるかに良い結果を生む」ということを証明することにある。だから、アメリカ人以外には、適さないアドバイスの部分は、ばっさりと切り捨てても、本全体から見たらその価値は減ずるところがないと言えるかもしれない。

    インデックス投資の優位性を確認したいという方には一読をお勧めしたい。

  • 版を重ねてもいや版を重ねたからこそ信頼が増す安定の好著

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著者プロフィール

プリンストン大学名誉教授
1932年生まれ。プリンストン大学経済学博士(PhD)。同大学経済学部長(1974-75、77-81)、大統領経済諮問委員会委員(75-77)、エール大学ビジネススクール学部長(81-88)、アメリカン証券取引所理事などを歴任。世界的な投信会社バンガードの社外取締役としても活躍。

「2023年 『ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第13版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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