世界史としての第一次世界大戦 (宝島社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299002396

作品紹介・あらすじ

第一次世界大戦をテーマにした映画『1917』が2020年2月に公開されます。
さらに、同じく2月に公開されるスパイ映画『キングスマン:ファースト・エージェント』も
舞台は第一次世界大戦前後です。
いま、世界的に第一次世界大戦が再注目されています。

第一次世界大戦は現代史のはじまりであり、いま世界で起こっている様々な問題、
ポピュリズムやグローバリズムなどが生まれたのもこの大戦からです。
そして、女性の社会進出やニーチェ、ケインズが注目されたのもこの大戦前後です。
現代史を解き明かす第一次世界大戦を、様々な専門家が現在の視点から再分析します。

感想・レビュー・書評

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  • 現在との比較を念頭に色々な面から第一次世界大戦を記述。グローバル化が進んでいたことは聞いていたが、理由が交通の発達と並んで金本位制が挙げられていたことに納得。確かに各国の貨幣・金融政策がある分、今より資本の力が浸透していたのだろう。
    繁栄の中の貧困とナショナリズムはすぐに結びつくが、単純化している気がする。
    最初の概論でドイツの勝てるチャンスをいくつか揚げていて、英仏の辛勝と和平合意の乖離が第二次世界大戦を生んだのかと思う。

  • さまざまな切り口から、第一次世界大戦を捕らえなおしてみようという一冊。

    グローバリズムとその反動という点では、全体的なストーリーは通っているものの、各章はばらばらの専門家にインタビューしており、章ごとにまったく別物と捕らえたほうがよいだろう。

    一応、第1章で第一次世界大戦の全体的な流れは説明があるが、日本人にとってなじみが薄い分野だけに、初心者には辛いものがあるだろう。

  • 第一次世界大戦を軍事や心理学、女性、グローバリゼーション、ロシア革命と言った部分から切り出した一冊。

    第二次世界大戦と比較して、日本が大きく絡むことがなかったので、深くは考えたことはなかったです。セルビアの青年によるオーストリア皇太子の殺害に始まり、あれよあれよとヨーロッパ中を巻き込んでいった戦争という感じでした。
    ただ、この時期にロシア革命やソ連の誕生。そして、戦車や毒ガスによる凄惨な戦い。イギリスの凋落。

    何となくおおらかさがなくなりつつある、今の世界だけに第一次世界大戦が遠い昔の他人事のような話にも思えなくなりました。

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著者プロフィール

城西国際大学国際人文学部教授。
昭和31(1956)年茨城県に生まれる。慶應義塾大学経済学部卒業、国際大学大学院国際関係学研究科修了(国際関係学修士)、学術博士(聖学院大学)。専門は国際政治学。著書に『イエロー・ペリルの神話―帝国日本と「黄禍」の逆説』(彩流社、2004年)、『日露戦争諷刺画大全(上・下)』(芙蓉書房出版、2010年)、『黄禍論と日本人―欧米は何を嘲笑し、恐れたのか』(中央公論新社、2013年[中公新書])、『第一次世界大戦史―諷刺画とともに見る指導者たち』(中央公論新社、2016年[中公新書])、『1918年最強ドイツ軍はなぜ敗れたのか―ドイツ・システムの強さと脆さ』(文藝春秋、2017年[文春新書])など。訳書に『アメリカは忘れない―記憶のなかのパールハーバー』(法政大学出版局、2007年)など。小説に「勇士の面目」『三田文學』第99巻第142号(2020年夏季号)など。

「2021年 『太平洋戦争と冷戦の真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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