じつは食べられるいきもの事典

  • 宝島社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299002921

作品紹介・あらすじ

食べることは生きることであり、
人間の歴史そのものである――。

ラクダ、マンボウ、カラス……「じつは食べられる」生き物60種が集まった、
ありそうでなかった生き物事典が誕生!

「ラクダのコブは食べられる」
「ヤドカリはタラバガニの親戚だからおいしい」
「ネズミザメの心臓は貴重な珍味」

などなど、味や食べ方だけでなく、人間の食文化という視点から見た生き物たちのお話を、
わかりやすいビジュアルと文章でご紹介。

誰が、なぜ食べるのか?
どんな味なのか?
知れば知るほどおもしろい食文化の多様性と、
人間が生きることの奥深さ!

著者は『カラスの教科書』で有名な動物行動学者の松原始さん&海洋生物学者の伊勢優史さん。
イラスト&マンガを担当するのは『桐谷さんちょっそれ食うんすか!?』のぽんとごたんださん!
数々の生き物を実際に食べてきたこの3名に加え、
制作スタッフにも本書収録の生き物を数多く食べてきた者たちが結集!

生物学的データも満載で、子どもから大人まで好奇心をくすぐられる一冊!

感想・レビュー・書評

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  • じつは食べられる生き物60種を分かり易く紹介、解説。
    ・マンガ「食べることは生きること」byぽんとごたんだ
    ・「知っておくと理解が深まる」用語解説
    第1章 じつは食べられる陸・空の生き物たち
    第2章 じつは食べられる海・川の生き物たち
    第3章 じつは食べられる虫のなかまたち
    第4章 日本以外ではあまり食べられない生き物たち
    第5章 過去に食べられた生き物たち
    コラム①~⑤
    さくいん、参考文献有り。
    2ページにDATA(分類、食用する国・地域、代表的な料理、
    味の特徴)、レア度、イラスト、紹介と説明文での、構成。

    人間の食文化の多様性。こんな生き物も食べちゃうんだ~。
    小学校高学年でも読めるだろう、ふりがな付きの易しい本です。
    それでありながら、大人の感性をも、くすぐる面白さもある。
    特に、味の実証はかなり興味が湧きました。調理次第なんだ。
    じつは食べられる生き物60種、内16種は実食しています。
    日本以外ではあまり食べられない生き物たちはもちろん、
    長野の父の実家で味わった、ヤギのミルクとイナゴの佃煮。
    母の実家で食べた養殖の茹でたザリガニは美味しく、
    成田の参道で季節になったら買ってきます。
    飲み屋ではウシガエルの唐揚げ。
    生きるために身近な生き物によって、こういう食べ物を
    得ていたという、実感。その地域の歴史や文化を感じます。
    また、変わらないようで変わってきている食べ物と生き物。
    近所のイベントでコオロギのチョコが売られていたように、
    今後、今まで食べられなかった生き物や虫が、
    食卓に登場することもありそうですね。
    何よりも、人間は調理が出来る生き物だから(^^♪
    カメノテとオオグソクムシは食べてみたいなぁ。

  • 面白い。子ども向けだが、大人も十分楽しめるかと。イラストもかわいい!

    それぞれの肉が何の味に似ているか記載があるのが面白い。ワニは鶏肉にかなり近い、らしい…
    ヤドカリはタラバガニの親戚だから美味しい!
    アザラシの中に海鳥のアパリアスを入れ、地中に埋めて数ヶ月後に、ドロドロの内臓を肛門から吸い、肉も食べる、と言うキビヤック、イヌイットなどの北方先住民族の食べ物。臭いがとんでもないらしい…

    ヒトデは、ウニ、カニ味噌に近い味…

    ウーパールーパーは白身魚のような上品な味わい⁈

    キリスト教、カトリックが金曜は肉を食べない、習慣はキリストの処刑日だから。鳥獣肉を食べず、心と体をきれいにするため、食べても魚、で、マックにフィッシュバーガーができたとか!

    生のノリを消化できるのは日本人だけ、と、2010フランス研究チームが発表、データ不十分とのことだが興味深い。

  • 1.じつは食べられる陸・空の生き物たち
    2. じつは食べられる海・川の生き物たち
    3. じつは食べられる虫のなかまたち
    4.日本以外ではあまり食べられない生き物たち
    5.過去にたべられた生き物たち

    の5章で構成されていて、章と章の間にあるコラムが社会のことを考えさせてくれる仕組みになっています。

    一番面白かったのは、タヌキ。
    タヌキといえば、カチカチ山のたぬき汁。
    タヌキは臭くて美味しくないそうな。
    昔、タヌキとアナグマは同じ生き物と思われていて、一方のアナグマははビジエ肉の中でもトップクラスに美味しいと評判だそうな。

    じゃあ、カチカチ山の悪いやつって実はアナグマ?
    タヌキはそもそも冤罪でおばあさんに捕まったのかも、と思ってしまいました。

  • この本楽しい~!
    そしてイラストがかわいい~!

    アルマジロの硬い外側は煮込むと簡単にはずれる
    エミューの卵はエメラルドカラー
    かもめの卵はとっても貴重
    ハリネズミは火を通すと簡単にとれる
    イグアナは鶏肉ぽい
    ハクビシンはジビエの中でもトップクラスにおいしい
    リュウグウノツカイはみずっぽい
    揚げたハナムグリはポップコーン味
    などなど…
    なかなか楽しい&美味しそうなラインナップ

    私がおお~!と思ったのは
    ヒザラガイ
    あんなに硬くてまずそうな感じなのに食べられるか…
    今度食べてみようかな…
    あとは…
    ヌタウナギ
    干したのがネットで買えるらしく思わず検索してしまった。そしたら売り切れだったわ…でもってわりと高い。
    (棒アナゴっていう名前で売ってました)

    この本によるとムカデも食べられるらしく…
    そういや、子供の頃、焚火で焼かれたムカデに「美味しそうなニホヒ」と思ってたわ~。食べてないけど…

    いやはや…
    人間の好奇心の食欲ってすごいわ~。
    でもそうやって食べるものを見つけてきたんだからね~。

  • 「カラスの教科書」等が有名な著者の本。題名の通り、こんん哺乳類や昆虫、魚類も食べられる(または食べられている地方がある)というネタが見開きの2ページごとにあります。
    珍味として有名なものもあれば、うげー「オオグソクムシ」がエビとカニの中間って食べれるんやとか、伏見稲荷で「スズメの串焼きが有名とか、タヌキの肉は臭いけど、よく似ているアナグマは旨いとか、飲み会・雑談ネタが多数です。

  • 身体を張ってるな、という印象。
    ちょっと真似はし難い。

  • 挿絵が可愛い

  • トカクに入荷している本の紹介。

    これはテーマ買い。
    過去食べられていたいきもの、今世界で食べられているいきもの、一部の地域で食べられているものをぽんとごたんださんのポップな絵とともに一生き物1、2ページで紹介されている。

    家畜と、食べない生き物の線引きはなんだろう。

    その肉をわざわざ食べなくてもいい、という意見はたしかに。
    それに、わたしたちは、肉を食べなくても生きていけることはいろんな人が立証している。
    そこまでわかっていてじゃあ私は肉食をやめれるか?
    銀の匙 Silver Spoon(荒川弘さん/小学館)を読んだ時に納得した一言「無理、うまい(要約)」。
    そうだよな。

    だからわたしにできることは、目の前の食に敬意をもって食べること。
    真面目な意見はおいといて珍獣屋いきてえ。

  • 食材の意外な広がり。かつて食べられていたもの、世界的に特殊な日本だけのもの、小ネタとして使えそうである。

  • 学校で読んでスズメのくしやきがあってたべてみたいとおもいました。

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著者プロフィール

1969年、奈良県生まれ。東京大学総合研究博物館特任准教授。
京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科博士課程修了。
理学博士(京都大学)。専門は動物行動学。
著書に『カラスの教科書』『カラスの補習授業』(雷鳥社)、『カラスと京都』(旅するミシン店)、『カラス屋の双眼鏡』(ハルキ文庫)、『カラス先生のはじめてのいきもの観察』(太田出版)など。

「2018年 『鳥類学者の目のツケドコロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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