京都伏見のあやかし甘味帖 日吉の神、賀茂の陰陽師 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299020680

作品紹介・あらすじ

累計23万部突破! 京都×和菓子×あやかしの大人気シリーズ、最新刊! 不動産屋に就職した小薄(おすすき)は、古い京町家に取り憑いている化け物の正体を解き明かしてほしい、と依頼を受ける。しぶしぶ現場へ向かうと、庭には朽ち果てた祠があった。そこから姿を見せたのは、強い怨念を持つ、女の姿をした神だった。れんげは蛇に締め上げられたような痕を首につけられ、またしても厄介事に巻き込まれてしまう。関係のありそうな日吉神社へ向かうれんげであったが、大した収穫はなし。困り果てて晴明神社を訪ねると、稀代の陰陽師・安倍晴明が、いつになく歯切れの悪い調子で、「賀茂の神社を訪ねよ」と言ってきて……。京都に遺された悲しい歴史をひもとく、恋とあやかしと甘味の不思議物語、第7弾!

感想・レビュー・書評

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  • 比叡山の強訴によって、京都の町に捨て置かれた鴨玉依比売神に呪を掛けられたれんげだが、その神のために奔走する。その人柄のよさがこのシリーズの眼目だよね。張り切るけれど暴走もする伏見稲荷の子狐のクロ、おろおろして振り回されるれんげの恋人にようやくなった虎太郎。またもや安倍晴明が現れて、師匠筋の賀茂家との確執を明らかにするが、結局は酒の差し入れでれんげを助けてくれる。いろいろな神が人間の姿で出てくるが、そうあっても不思議でない感じがするのが京都なんだよね。

  • 日本の神々の関係の説明やら平安時代の説明がたくさんです。

    相変わらずのお人好しなれんげが、呪いをとくために奔走します。

    虎太郎の甘味日記はいつもの美味しそうな和菓子の描写だけでなく、虎太郎の就職活動での成長も見られて微笑ましいです。

    安定して読めるシリーズです。

  • コロナ禍の為京都に行く事ができません。
    自分は、伏見は美味しい酒が…炙り餅が食べたい等々妄想しております。

    お人好しのれんげ、今回は首にアザが、、、。アザは消えるのでしょうか。

    最後まで読んで下さいね。

  • このシリーズももう7冊目になりました!
    職場を追われ、恋人に裏切られ、人と関わりを持つことに臆病になってしまったれんげが、シリーズを重ねる毎に少しずつ心が柔らかくなり、人としてのゆとりが出て来るところがとても好きです。
    今回はれんげを必死に守ろうとするクロが、以前よりグッと逞しくなった姿にキュンと来ました。そして恋人成り立ての虎太郎君が、これまた全身全霊でれんげに寄り添い、守ろうと頑張っちゃうところが本当に微笑ましい!
    この辺りは今回の『虎太郎の甘味日記』で上手に表現されています。たくさんの神様が出ていらっしゃって、時々頭の整理が追い付かないこともあるけれど、神様たちの様々なエピソードにはいつもとても魅力を感じます。このあとの続編も勿論期待します!

  • 不動産屋に就職したれんげは町屋に残された祠の神様から首に蛇の鱗のアザをつけられ、手がかりを求めて日吉神社へ。辿り着いてみれば子を思う母の気持ちに切なくなる。安倍晴明の物語で敵役としてよく出てくる賀茂家。今回少し絡んできたけど次回以降も出てくるのかな。虎太郎の就職活動は壁にぶつかり迷い大変そうだけどがんばれ〜。れんげの粟田口不動産でのお仕事は怪異関連になるのかな、村田社長もいいキャラ。

  • 神輿で脅すってすごいな。
    れんげと虎太郎、どんな関係になっていくのか楽しみだなぁ。れんげがもっと甘えられるようになるといいなぁ。

  • 相変わらずの、ジェットコースターぶり。でも、その間に出てくる和菓子にホッコリも相変わらず。モフモフも健在。
    続編がまたまた楽しみです。

  • 「一折 ほこら」
    目があってしまったが最後。
    手入れがされていなかったのは、本当に老人の一人暮らしが原因だったのか。
    何も見えない者からしてみれば、突然苦しみだし残った跡に驚きしかないだろう。

    「虎太郎の甘味日記 ~月見団子編~」
    驚かせるつもりが逆に驚き。
    明らかに異常事態に巻き込まれた相手が帰ってきたら、元気づけるのも重要だが話を聞くべきだよな。

    「二折 めのかみ」
    調べても見つからない情報。
    歴代に渡り大切にしていたのであれば、何故あそこまで憎しみに燃えるのか。
    祀られていた者が何なのか紐解かれているが、そう簡単に答えは見つからないな。

    「虎太郎の甘味日記 ~梅園編~」
    心が折れそうになった時は。
    出遅れた分を取り戻す為に頑張っても、ただでさえ険しい道程だと余計に神経を使い疲れるだろうな。

    「三折 ひよし」
    少しでも情報を集めたくて。
    見てしまったが故に助けたいと思うのだろうが、一人行動するのは危険では。
    慣れてしまったのかもしれないが、自身がいる場所は特別だと理解しているのか。

    「虎太郎の甘味日記 ~夢と現実編~」
    想像していた夢を叶える為。
    自分の思い描いていた世界と違う事はあるだろうが、配属される前に知れて良かったのではないか。

    「四折 せいめい」
    気をつけて行くよう言われ。
    始めから事情を聞いていれば、無防備な状態で向かうこともなかったのでは。
    話が通じなかった事が何度かあったのだから、そう簡単に心を許してはダメだろ。

    「虎太郎の甘味日記 ~冷やし飴編~」
    傷だらけで倒れていた二人。
    何も知らずに見たら事件性を疑うだろうが、知っているからこそ対応に困ったろうし焦っただろうな。

    「五折 あこ」
    どうしても会いに行きたい。
    この様な状態になってしまえば、献上したものの分は働いてほしいだろうな。
    本人の意思でないと分かっていても、自分以外の者と触れ合うのは複雑だろうな。

    「虎太郎の甘味日記 ~和のアフタヌーンティー編~」
    連れられた先にあった店は。
    一人で悩むよりも人生の先輩が近くにいるのであれば、色々と話を聞いて頼るのもいいことなのでは。

  • 再就職早々、あやかしに絡まれて首にあざをつけられたれんげ。調べるうちに安倍晴明の因縁の相手と知り合い、またまた神様の知り合いが増える事態に。
    色々降りかかっているけど、お話の中では半年程度しか時間が経っていないのか。
    虎太郎の就職活動、はっきりと何がしたい、って決まっているだけに余計に悩む事態に。確かに、漠然と【事務職】じゃなくて、はっきり「これやりたい」って決まっている人は難しいよね。バイヤーになりたいと思って就職しても、頑張っていれば必ずその仕事に就けてくれるって約束されるわけじゃないし。

  • 2022.10.12

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著者プロフィール

2014年よりWeb上での小説公開を開始。『乙女ゲームの悪役なんてどこかで聞いた話ですが』にて出版デビューに至る。

「2016年 『乙女ゲームの悪役なんてどこかで聞いた話ですが5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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