ル・コルビュジエの国立西洋美術館

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  • 鹿島出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784306045576

作品紹介・あらすじ

無限成長理論による巨匠の建築を、歩いて感じる完全ガイド。

感想・レビュー・書評

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  • 世界遺産の登録が決まり、賑わいを見せている上野の国立西洋美術館とその設計者のル・コルビュジェについて書かれた一冊だ。
    コルビュジェの考え、理念などについても丁寧に触れられていて興味深い。
    いまの美術館はかなり増改築が繰り返されたものなのだということもよくわかった。著者はオリジナルに戻すべきという考え方で現在の在り方については否定派のようだけれど、建物ではなく中身を鑑賞するというそもそもの美術館としての機能を考えるとなかなか難しいよなぁと思う。
    コルビュジェの人生についてもさらっと触れられていて、その中で彼が世界大戦時は親ナチの政権に近い位置にいたと知って驚いた。そういうこと、タブーなのかあまり言われていない。

  • 2016年に近代建築の巨匠ル・コルビュジエの設計資産として世界遺産登録された上野公園にある国立西洋美術館の建築について、設計者ル・コルビュジエの人物像や建築経緯とともにバランスよく記述された本。
    著者は建築に関わった坂倉準三門下の方なので、その立場からの主張がやや気になるが、建築的特徴の細部まで幅広く丁寧に記述されていて勉強になる。
    専門家でないと理解が難しい箇所もあるが、一般人が国立西洋美術館の建築を詳しく知るには最適の本かもしれない。
    なぜ国立西洋美術館が世界遺産なのかという理由に近づける興味深い本。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784306045576

  • ル・コルビュジエのスロープが好き。

    ル・コルビュジエは建築を移動する景色の連続だと考えていた。歩むごとに景色は変わり、心を揺り動かす。それが建築のあるべき姿と考えて、無くなるまで研究を続けた。
    国立西洋美術館の本館は、彼の研究の成果の一つだ。その建物は人を自分の一部として取り込み、常に移り変わる。それは生きている芸術だ。

    アンドレ・マルロー (1901-76) 『人間の条件』
    『ル・コルビュジエ全作品集』 編集:ボジガー
    ルシアン・エルヴェ 写真家

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著者プロフィール

藤木忠善(ふじき ただよし)
建築家・東京芸術大学名誉教授・日本建築家協会名誉会員 1933年東京生まれ。1956年東京芸術大学美術学部建築科卒業。1956~1964年坂倉準三建築研究所。1964年東京芸術大学美術学部建築科講師、助教授を経て1986~2001年教授。1988年新日本建築家協会理事、1990年同副会長。『大きな声―建築家坂倉準三の生涯』編纂。新宿駅西口広場及び地下駐車場基本設計担当。

「2017年 『新宿駅西口広場 坂倉準三の都市デザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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