新世界 1st

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 626
感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309010724

感想・レビュー・書評

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  • ・長野まゆみさんはええなあと思うこともあるけれどいまいちに感じることも多い。今回はいまいちの番やった。もちろんどんな作家でもそういうことはあるわけやけどこの作家に対しては格差が大きいよう。イメージ的にはうまく入り込めなかったときの萩尾望都か竹宮惠子って気分。
    ・いきなりようわからん世界に放り込みあえて読者をおいてけぼりにする話には慣れてるけどそれでもおもろく感じるときはわからんなりにあるいはわからんゆえになんとなくわくわくできるとき。今回の世界ぼくにとって相性のいい場所ではなかった感じ。
    ・ラスト2~3ページを先に読んどくのもひとつの手かもね。おもろなくなるやろけど。

    ▼簡単なメモ(自分なりにこういうのでも書きながらでないとたぶんわかりにくい。たぶんネタバレあるかな)

    【ICE Inc.】人体の人工代替物を販売している企業のようだ。
    【亜人/アジヤン】母星系の種族が人工交配を重ねる過程で生まれた種族。ラシートからゼルを奪いライスーンやアスオンに注入する器官を持っている。
    【アスオン族】SIAL型(S型)のゼルしか受け付けない体質。
    【恩寵の注入/アンフユージョン】精液のようなものを送り込むことか? 要するにセックス?
    【イオ】主人公と思われる少年。シュイの弟。目が弱くそのせいで夜間学級に通っている。「人工水晶(モリオン)」を着けている。まだ身体の人工化はしてないもよう。
    【螺子/ヴイス】人体の一部のようだ。尺骨の周辺?
    【竜骨/キール】背骨のことのようだ。人工物にしている者が多いようだ。
    【CODA/コーダ】授業で使うパソコンみたいなもんか?
    【夏星/シアシン】物語の舞台になっている星のようだ。太陽(ソル)から二億三千万キロ離れているらしい。このソルがぼくらの太陽ならシアシンは火星ということになるか?
    【殻/シエル】武器。ワイヤと紡錘と鉤などで構成されているもよう。金属のように見えるが金属とは限らないようだ。自由自在に使えるようになるとかなり強力。
    【シグリ族】ゼルそのものを受け付けない種族。
    【ジャウ】ハルのとこにいる亜人。
    【シュイ】イオの兄。優等生とイオは思っていたがわりと裏のことにも対応できているもよう。イオと同様、目が弱い。色の識別もよくできないのでモリオンは使えず眼鏡をかけている。
    【新世界】金があれば不自由なこの街を出て新世界に行けるらしい。それがどこかはまだ不明。どーせろくでもないとこって気がする。
    【燐光/スパアク】子どもでいることをやめること? あるいは「発病」すること? そうなると太って動きも鈍くなるらしい?
    【セシェン】ハルの姉。巨大な肉塊となっている。ハルの家を継ぐ者。ゼルを得る権利を持っているらしい。
    【ゼル】ゼラチン状の透明な小さな塊。ハルが去った後落ちていたのでイオが拾ったが行方不明になった。これがあると「発病」してもなんとかなるらしい。
    【船員】船員かどうかはわからないが少なくともそのフリをしていた。人体のパーツを売買しているもよう。イオに興味を抱く。
    【ソレンセン】医師。ソレンセンという語句はイオが聴いた一連の語句のひとつ。
    【TRAN/トラン】身体を人工化することのようだがまだよくわからない。
    【P.U.S.】夏星(シアシン)の住民が先天的に持つ病気の因子。「発病」したら超肥満体となり肉塊となる。子どもを産めるらしい。おそらく男でもそうなれる。
    【発病】燐光(スパアク)のこと? よくわからない。
    【ハミ】中毒になる何からしい。母星系に幻覚剤として売れるらしい。本来はP.U.S.に与えるものらしい。
    【ハル】イオにつきまとう乱暴な美少年。敵のようでもあり味方のようでもある。裕福な一族らしい。
    【パルス】折に触れてイオに聴こえてくる言葉。キュリッロス、レイタ、ザグート、ビュルク、アルノルト、ソレンセン、モレトス、ビアンキニ、オルバース、ミンク、マラルディ、レーマー、ウケルト、ルビニエツキ、セービト・・・。人の名前かもしれない。
    【虫/ピス】ハルがイオの体内に入れた何か。相手を好きに動かせるらしい。ウソかもしれない。
    【PRES/プレ】人体から採れる何かのようだが? 売買されている。欲望のかなりの部分を充たすことができるらしい。
    【マザーワート】母星かな。
    【ミーモ】イオの同級生。最近太り始めている。イオにシュイのルピオと称するものを売りつけた。
    【ミンク】特別な少年。昼間部の生徒。彼の「PRES」は広く出回っている。アイドルみたいなもんか? イオの情報によると口も聞けず文字も書けず、耳は聞こえているが言うことを理解はできず手足の動きも鈍く、目も弱く流動食しか受け付けず、着替えをするにも手助けが必要。夜間学級のイオの机は昼間ではミンクが使っていていつも落書きしている。 イオと同一人物のようにも思えたりするが?
    【ラシート】体内にゼルを持っている貴重な種族。ゼルを持つゆえにP.US.を発病しない。かつては夏星(シアシン)の支配的種族だった。ハルによるとイオはそれなのだとか。
    【人工水晶/モリオン】目を保護する何か。
    【ライスーン族】ASSE型(a型)のゼルしか受け付けない体質。
    【ラルゥ】ミーモの姉。肉塊になりつつある。シュイと関わりがあるようだ。
    【変光目/ルシアス】色が変わるタイプの目。イオはこれだという。色によって性格も変わる。碧では言うことを聞かなくなり、銀杏(ヒスイ)のときはハルの奴隷、今は碧。
    【ルピオ】人体の一部? 売買されている。

  • 初出の雑誌で斜めに読んで、難解過ぎて挫折した遠い(遠すぎる)記憶が。背伸びはするもんじゃない。
    時を経ての再読に挑戦。

  • イオに裏切られた気持ちに、なる。勝手に。

  • '97.3図書館で借りて読了。
    いつもにまして造語が多い気がする。ついていけるかな。

  • 5巻目に記載。

  • 全巻読了してしばらく欝になった私の中での問題作。
    内容がすごすぎて数日間引きずるほどの衝撃を受けました。読んでる時もだったけど、読み終わった後も胸が苦しくてつらかった・・・・けど何回も読みたくなる作品。
    初めて読んだ時は単語の意味がサッパリで???状態だったけどハッキリと明記される箇所はないし、長野作品ではよくあることだと思って勝手に楽しみました。
    むくわれない…

  • 太陽(ソル)から2億3千万キロ離れた夏星(シアシン)でのお話。

    不思議ワールド本領発揮という感じ。
    意味不明過ぎてイマイチのめり込めない。

    主人公のイオ。彼の手には残された謎の塊"ゼル"。
    そして、ゼルを狙う少年ハル。
    イオには、兄シュイがいる。

  • 不思議で独特な世界観だけど私にはちょっと向かなかったです。

  •  
    ◆◇◆outline◆◇◆
    "永い眠り人"であった彼らがふたたび目醒める時が訪れようとしていた…。
    イオの手に残された謎の塊"ゼル"。
    ゼルを狙う少年ハルとイオの兄シュイはいったい何の目的で争うのか?


    表紙絵が素敵過ぎる。
    1巻はこれだけで満足してしまった部分があった。
    長野さんの絵にはほとんどハマらないんだけど
    この青色には負けました(^▽^)

    内容は「難解」
    いつもどおりの<思わせぶり>な文章に翻弄され<深読み>を
    求められてるのかどうなのか、ドキドキしながら続編へ。

  • ま、まだ理解できる…
    そして歪みねえやおい

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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