説教師カニバットと百人の危ない美女

著者 :
  • 河出書房新社
3.23
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本棚登録 : 106
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309012582

感想・レビュー・書評

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  • 2012/8/16購入

  • 誇り高きブス物作家で自身も醜貌故結婚を諦め、そこそこ自由で幸福な生活を享受している八百木千本と説教師カニバットを狂信的に信奉する貞潔と家事と男尊女卑が自慢の50代の100人のサイコパス美女ゾンビとの闘いの記録。ラストで八百木千本がゾンビ達に説教する文章に今回の著者の主張がある。女性であるが故に結婚という1つの生き方しかなく、ただ女性であるだけで反社会性からの道を閉ざされ美人でなければ「毒婦」にもなれない、女には「思想」がないという男の偏見、社会に対する皮肉。ちょっとこの部分は読んでいて泣きそうになった。

  • 己のままならないかんばせ(ああ男が女性の容姿に触れることの不自由さよ)へのストレスが生む複雑骨折の如き屈折か、そう思わせるように誘導する芸の余裕か、ともかくその真意を測りかねたまま疾走する憎悪と罵倒のジェットコースター。わからん。わかろうとする努力すら早々に挫かせる怪作。こんなものを何故書いた。書いて何になるのか。すぁーっぱり、わからん。

  • あれこれ、文庫版出てないのか こんなにおもしろいのに

  • 読み始めて一瞬でも(というか実際はもっと長く)「これは作品として成り立つのだろうか」と思った私がバカでした。数行でまとめられるしろものではないので感想は割愛。・・・すげえよ!!

  •  読了。

  • 図書館で借りた。
    とんでもないブスの主人公があるきっかけで、
    昔ながらの女性像に縛られた結婚したい異常者たちに
    FAXや夢で延々苦しめられるお話。
    文中にある悪用しないで、と断られている
    ブスへ向けたヒドい言葉の数々を使いたくなる人がいそう。

  • よくこんなこと思いつくなぁ。私の妄想なんてぜんぜんダメだ。

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著者プロフィール

笙野頼子(しょうの よりこ)
1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。
81年「極楽」で群像新人文学賞受賞。91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、94年『二百回忌』で三島由紀夫賞、同年「タイムスリップ・コンビナート」で芥川龍之介賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、04年『水晶内制度』でセンス・オブ・ジェンダー大賞、05年『金毘羅』で伊藤整文学賞、14年『未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。
著書に『ひょうすべの国―植民人喰い条約』『さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神』『ウラミズモ奴隷選挙』『会いに行って 静流藤娘紀行』『猫沼』『笙野頼子発禁小説集』『女肉男食 ジェンダーの怖い話』など多数。11年から16年まで立教大学大学院特任教授。

「2024年 『解禁随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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