- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309022796
作品紹介・あらすじ
太一と息子は、食べていくことでゆずこの死を受け入れていく。これは「文学」の言葉であるという稀有な感触をもった傑作だ――田中和生氏(毎日新聞)
感想・レビュー・書評
-
「夢見」という非現実がベースなんだけど
心理描写が上手いからなのか、共感できた。
心の乾布摩擦
明日につながるセックス
なるほどと思う言葉も。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
けっこう好きかも。
夢見入門、すごい発想。
覚え書き
ゆずこの形見
ゆずこ、間男、毛蟹、作り置き、新井さんの死、原さんとのキス
夢見入門
本棚、再現レシピ、好きなものと好きなもの、原さん、正しく終える
人生のいろんな区切り、特に別れにおいて、正しく終われたらよいけど、
多くは正しく終われない。
そこをなんとか正しく終わろうとする植尾くん。 -
夜更かしの本棚で「男性作家による男心の描写が素晴らしい」と紹介されてて読んだ本。名前からはわからなかったけど男性作家なんですね。突然死した妻が残した大量の作り置き。一体人間てなんなんでしょうね。家族を裏切って他の男と旅行に行くのに家族のために作り置きを冷凍しておく女という存在。でも納得しちゃうんだよね、さもありなんという。でも同じ不倫するにしても男はこんなことしないよね。
-
なんか…こんな物語よく思いつくなあ、そしてよくこんなにたくさん正しく?表現出来るなあ、ってしみじみ思った。図書館じゃなきゃ出合わなかったと思う。
-
うーむ、結局なにが言いたかったのだろうか…と思ってしまう私は底が浅いのか。
-
【不倫旅行中に死んだ妻が残した毛ガニを、不倫相手に食べさせる】。それが、残された夫の不倫相手への報復であり、彼の中に今尚生き続ける妻への野辺送りでもあった。
っていうのが、表題作の梗概なんですが。
男女のポジションが逆転すれば違和感なく読めたと思うんですが、主人公である夫の【妻が残した食材にこだわる】姿だったり、【夢をコントロールする】技術習得に勤しんだりする姿が、ものすごーーく女々しく感じられてしまって、終始違和感を感じてしまったんですよね………(汗
機微の移ろい方とか語り口なんかもすごく女性的な印象を受けたし。うーん。 -
後半の『夢見入門』の主人公が書いた小説が表題作というようなかんじ。
それだけ、後半の方が無理していない、作家らしいと思わせる早稲田大学っぽさ(?) -
妻が死んだ。突然、知らない男性と一緒に行った旅行先で。冷蔵庫の中には、たくさんの作り置きのおかずと毛ガニが1杯残されている。
妻ゆずこの残したおかずを消費していくことで、妻とのことを自分なりに片付けていこうとする夫の気持ちが切ない。
残されたカニの中に、不倫をしながらしっかり家計簿をつけるゆずこという不条理な女が、カニミソとして住みついている、と言うフレーズが著者っぽく、そのカニを間男に食べさせるという仕返しを成し遂げ、晴れて踏ん切りがついた太一が嫌いになれなかった。
もうひとつの短編『夢見入門』も、大学生カップルの、彼女とのことを自分たちなりに終わらせようとする彼氏の話で、根っこは表題作と同じかなと思いました。
伊藤たかみさん、やっぱりすごく好きです。 -
おもしろさが全くわからなかった。
残念。
あと2冊借りてあるけど…。