辺境の路地へ

著者 :
  • 河出書房新社
3.47
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本棚登録 : 258
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309027265

感想・レビュー・書評

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  • 全国各地のやや寂れた街で出会った人との会話がメインの旅行記。
    風俗嬢と行きずりの女の人ばかりが出てくる。ワケアリの過去の話が多いが、語り口がとにかく軽いのでうっかりそんなものかなと思ってしまう不思議な感覚に襲われる。
    筆者のことを知らずに本著を手に取ったが、読み進めるにつれて人となりが少しずつ分かってくる。最後まで読むと、ミステリーを読破した気分にすらなる。

  • それぞれの地方の文化や思わぬ成り立ちが知れておもしろかった。しかしこういうジャンルで作家として抜きん出るのはなかなか難しそうだ。

  • アメトークでおすすめされていたので図書室で借りて読みました。よかった。人の不幸な話は又聞きやウワサなら笑えるのだけど、直接本人から聞いてるとこたえる...そして闇にひっぱられる。
    これからも、書き続けてほしい。
    新刊が出たら、購入します。

  • 『アメトーク』4月20日放送
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50135983

  • ふむ

  • 上原善広さんの本は
    ついつい手に取ってしまう

    なんでもない人の
    なんでもない日常を
    さりげなく綴っていく、
    でも
    読み続けていると
    なんでもない人の
    なんでもない日常とは
    実は
    とてつもない
    その人と独自の日常であり
    とてつもなく物語性を
    帯びたものであることが
    浮かび上がってくる

    幸せの形は少ないけれど
    不幸の形はその不幸の数だけ
    あるのだ
    なんていう
    ベタな歌謡曲の一節が
    思い出される

  • 日本の路地を歩いてみる。

    この人を知ったのが
    カナダを縦断する旅行記だったので

    フィールドワークは被差別や路地で
    出自が屠殺工場の息子など
    この方の背景を知っていくたびに
    最初とのギャップに戸惑う。

    あとがきに何故このような
    路地ばかりを旅することになったが
    書かれていたが
    ああそうかと
    だからこそこんなにも赤裸々に重いところを
    横断できるんだなーと。

    そこにいるババアの立ちんぼ、小笠原諸島の白系日本人
    やちむん(沖縄の焼き物)に隣接するちょんの間 今は亡き伊勢志摩の売春島 W などなど
    風俗が多いがそれは人間の欲望が
    程よく反映されているから。


    ただ路地は非日常ではない。
    日常の延長線上だが普段は決して見えない
    パラレルワールド。

    是非迷い込んでみてください。

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著者プロフィール

1978年、大阪府生まれ。大阪体育大学卒業後、ノンフィクションの取材・執筆を始める。2010年、『日本の路地を歩く』(文藝春秋)で第41回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2012年、「『最も危険な政治家』橋本徹研究」(「新潮45」)の記事で第18回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞大賞受賞。著書に『被差別のグルメ』、『被差別の食卓』(以上新潮新書)、『異邦人一世界の辺境を旅する』(文春文庫)、『私家版 差別語辞典』(新潮選書)など多数。

「2017年 『シリーズ紙礫6 路地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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