ふたりでちょうど200%

著者 :
  • 河出書房新社
2.89
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本棚登録 : 136
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309029269

感想・レビュー・書評

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  • 世界観が独特で、入り込むのに時間がかかってしまった。
    ブラック企業などの体質やゴシップの力、アンチについてなど、考えてしまうところがあった。
    1回読んだだけでは少し混乱するところが多かったのでまた読み返したい。

  • 初めて町屋さんの作品を読みました。分かりません。

  • 読書開始日:2022年5月30日
    読書終了日:2022年6月2日
    所感
    自分ってどこにも無い、がテーマなのか。
    面白いけど難しい作品だった。
    度々仕事の話が出てきて、自分も身に覚えがある。
    仕事をしてる時の記憶が全く無い。
    かといって通勤前、通勤中、通勤後もあるかと言われれば、無い。
    1週間全てを思い返してみても、無い。
    無いというより、自分が過ごしたものとしての実感が無い。
    年を増すごとに、今しか、記憶が無い。
    今しか、記憶と自分が合わない。
    違和感。
    それを抱えながら過ごす。
    自律神経がズタズタになりながら進む。
    進んだ挙句が、菅。
    カメラを向けられる=役割を振られることで、逆に自然に振る舞える。だけどそこに記憶は無い。今を延長するための薬物。
    救いがないな
    スターを見極めることは永遠にできない。取り替え不可能性だけが眩しい。
    法人格や制度から離れ自分自身の身体に戻る体力
    どんどん自分たちに似ているものを取り込んだ自己愛の凝り固まった世界で他を疎外する快楽は、加害のことった実績を伴い、理屈なく身体は怯んで自律神経がズタズタになった。

    営業というもの自体が多くの虚業
    ひととおり提案はなせども、誇大広告が言えない
    わざとっていうのは違うにしても、無意識なんかじゃないでしょ
    持ち前の先入観の希薄さ
    スターを見極めることは永遠にできない。取り替え不可能性だけが眩しい。
    物語が地に落ちる
    鬱でいる自由もある
    身体をビジネスにする
    法人格や制度から離れ自分自身の身体に戻る体力
    お前こそが俺の親友と負の部分だけを相手に負わせる怠惰な間主観性
    身体より先に脳が疲れるふたり
    ひとりひとりのやってる感がオーケストラめいた圧
    人生相談に擬態したマウンティングに曝される
    どんどん自分たちに似ているものを取り込んだ自己愛の凝り固まった世界で他を疎外する快楽は、加害のことった実績を伴い、理屈なく身体は怯んで自律神経がズタズタになった。
    演技の上手い人間特有の緊張のなさ、そして緊張させなさ
    自分の自殺に他人を巻き込む
    脳と身体のバランスが崩れて自律神経を乱す
    無邪気に別人格を、今しない人格の体を応援してくれちゃって
    ゴシップを俺、私に書く

  • 「な・み・だ・の テイカチャンス テイカチャンス テイカチャンス テイカチャンス」

  • 3つ目のお話、またしばらくしたら読み直したい

    思考と身体、権力と嫉妬、被害と加害
    こういう、表面的には取り繕った悪口に見せない揶揄と悪意の会話はどこにでもある
    あんまり相手を舐めない方が良いなと思いつつ、あらゆる他人の辛さや悲しさを共感しているのか消費しているのかその境界がわからなくなる時がある

    最初は読みにくくてしばらく置いてたけど、入れたら楽だった
    菅と鳥井の友情とも言えない共同体のような関係はあるようでないようである不思議な感覚
    ダンスとバトミントン

  • 鳥井と菅という2人の主人公からなる4つの短編。
    同じ小学校出身でいくつかの思い出を共有しているだけのふたりが、その後の人生でまたで会う。4つのどんな人生においても出会う。それは違った人生を送る菅であり鳥井でえるけれど、ふたりの関係性はあまり変わらない。輪廻転生におけるくされ縁か。まわりくどい描写もおおく、不思議な感覚すぎてなかなか読み進めなかった。

  • 鳥井と菅(と坪井)がある一時点までの人生の一部分を共有しながら途中から分岐していき、それぞれ混ざり合ってふたりでちょうど200%になる、もしくは途中でそうなってから溶けていく。
    帯の「転生したらまた友達になった件」というキャチコピーを信じると騙される。

  • 過去の一場面が朦朧としていたり、子供の時の記憶がやけに鮮明であったり。でもその殆どが曖昧で。ありそうで、なさそうで。半分ほど読んでリタイア。

  • 鳥井と菅

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著者プロフィール

1983年生まれ。2016年『青が破れる』で第53回文藝賞を受賞。2019年『1R1分34秒』で芥川龍之介賞受賞。その他の著書に『しき』、『ぼくはきっとやさしい』、『愛が嫌い』など。最新刊は『坂下あたるとしじょうの宇宙』。

「2020年 『ランバーロール 03』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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