書く人はここで躓く!: 作家が明かす小説の「作り方」

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309031767

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  • 村田沙也加の師匠
     芥川賞作家の宮原は、ずっと小説の下読みや講師をしてきて、下手な小説をたくさん読んできた。その経験が参考になった。うまいものにふれるより、まづ下手なものにふれて基礎をつかんだほうが勉強になる。

     意外と知ってみれば単純なことだが、基本的すぎてむしろ小説作法の本では見かけないことが載ってゐる。たとへば、冒頭の「シーン(場面)」の説明を取りあげるだけでも、参考になる。どの小説家志望者にむけても、成長しがひのある内容となってゐる。

     これにくらべたら、森沢明夫の『プロだけが知っている小説の書き方』なんて、森沢オリジナルの手法にすぎず、森沢明夫になりたいひとが読む本といへるだらう。同様に、谷崎や三島、丸谷といった小説家の文章読本も、それぞれのひとになりたいひとが読むものであって、万人向けではない。

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著者プロフィール

1932年、神奈川県生まれ。72年、『誰かが触った』で芥川賞を受賞。他の著書に『土と火の巫女』『女たちのまつり』『陽炎の巫女たち』など多数。横浜文学学校で講師をつとめ、村田沙耶香などを育てた。

「2016年 『書く人はここで躓く!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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