終わらざりし物語 下

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 237
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309203973

感想・レビュー・書評

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  • 下巻はもはや物語となっているものは無く、全て話しの切れ端のようなものですが、その中でも面白かったのは
    あやめ野の凶事
    指輪狩り
    イスタリ
    パランティーア

    この中で「パランティーア」が小品ながらパランティアの石の使い方をかなり詳しく書いてあり興味深い。
    外見上何の目印も無く完全な球形をした石が両極を持ち、これを結んだ線の延長が正確に地球の中心を指している必要があること。したがって、いったん台座からはずれた石を使って、ピピンが偶然に遠くサウロンと通信できたことは奇跡に近い偶然であることがわかる(両極調整済みの台座に据えてある場合は、若干ずれてもラジオのチューニングをするように石を少しづつ回転させて微調整できる)。
    誰でも遠くを覗くことはできるが、自分の見たいものを見たい精度で表示させるには強い精神力が必要で、しかも完全に使いこなせるのはドゥーネダインの正当な王位継承権を持つ者だけ(サウロンもサルマンでも駄目)。
    ということで精密機械のようなものだったらしい。

  • 下巻は第三紀に関する著述と、興味深い事物(ドルーアダン、イスタリ、パランティーア)を取り上げた小論三篇。ここに到っては殆ど設定資料集、もっと言えば歴史論文集の趣である。第三紀を取り扱うので『指輪物語』を補完するものが多く、『追補編』からさらに踏み込んだ内容。

    「キリオンとエオル」「アイゼンの浅瀬の戦い」とローハン関連が充実しているのがうれしい。青年王エオルがカレナルゾンの地を贈与される際のアモン・アンワルでの厳粛な儀式は、ここからゴンドールとローハンの永の信頼関係が始まったかと思うと静かに込み上げるものがある。

    「イスタリ」「パランティーア」の項も自分にとっては特に重要な情報。デネソール侯は決してサウロンに屈したのではない。このひとの内なる苦悩と破滅はトールキンの作品世界を一つ象徴するもの。わたしの大好きな登場人物の一人でもある。

  • 面白い

  • 指輪本編やシルマリルを補完する設定や小ネタ満載なので、マニア的にはすごくタメになるし面白く読んだんですけども、ただこれは完成された「小説」ではなくあくまでその前段階における「覚え書き」なので、確定性がないのが多少難点。その断片が書かれた年度にバラつきがあるので、結局、決定稿がどれなのかわからないものも多々あり。とくにガラドリエルさまとケレボルンの歴史のあたりは、不明点が多くて反って混乱した部分もあったり…。でも個人的に興味があって調べたかった幾つかの点については補足資料が得られたので概ね満足。アムロスとニムロデルの伝説とか、スラパパの出自(正確にはやっぱ不明)とか、セオドレドが戦死した経緯とか、ローハンとゴンドールの関係とか、指輪物語本編だけでは不明だった部分がかなり解明されたので、マニア魂は満足しました(笑)

  • ブログにレビューを書きました。
    http://yo-shi.cocolog-nifty.com/honyomi/2004/08/post_a34c.html

  • 下巻は内容が指輪よりで、おもしろかった!
    あとシルマリルのあらすじとかもありがたかったです
    もーすごく読みたい!

    というか、「山下なるやという個人は存在しない」に一番びっくり
    トールキン研究会の方々が訳したからこそ、このわかりやすさなんでしょうね
    やっぱりすきな人はすごいなあ

  • 終わらざりしの続き。
    トールキンの世界に相当はまっていないと、飽きてしまうだろうなぁと思う。

  • 下は第3紀、最後の同盟から「ホビットの冒険」「指輪物語」の時代までの本には描かれなかった物語。イシルドゥアやイスタリ、パランティアについてはこちら。上下巻の詳しい索引が便利。

  • 上下で揃えると結構な金額・・・

  • 積読本

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