ドッグ・ファイター

著者 : マーク・ボジャノウスキ 浜野アキオ

• 河出書房新社 (2013年8月13日発売)

感想・レビュー・書評

[まーびんさんの感想 · 2023年12月16日]

何度読んでみても、物語の熱さや熱気が伝わって来ます。僕の中では、他に代えようの無い大切な本。台詞や街や風景の描写が美しく、訳も良いなぁと。登場人物の主人公と詩人というあだ名の老人とのエピソードの場面が、特に好きです。今の時代の価値観には珍しい、炎の中にかざした、鋭利なナイフのような印象のある本だと思います。

[winderさんの感想 · 2018年12月25日]

爺さんに洗脳されて、身ごもっていた母ちゃん死に至らしめるは、父ちゃんの人生破壊しちゃうは、痴情のもつれから利用され人を殺めちゃうはと、悪行三昧の若者が、流れた先でドッグ・ファイターになり、そのデビュー戦で目にしたお嬢ちゃんに妄想全開ラブ。ホテル建設を進める顔役と、それを阻止せんとする地元の詩人と退役兵が、ドッグ・ファイターをいいように操ろうとするんだが、どうする？どうする！ダンス・シーンは美し過ぎるじゃないの！ラスト。ドッグ・ファイターの切なくも清々しい心情に涙ブー！！クセの有り過ぎる文体は人を選ぶかも。

[slkyさんの感想 · 2013年9月29日]

暴力と熱が渦巻いてる
その中で、静寂を愛し妄想の中で生きてる男
確かに神話のようでもある
何か美しいと思ってしまうのは何故かなあ

著者プロフィール

生年不詳。カリフォルニア大学バークレー校卒業後、ニューヨークのニュースクールでクリエイティブ・ライティングのＭＦＡ（芸術修士号）取得。

「2013年 『ドッグ・ファイター』 で使われていた紹介文から引用しています。」