- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309207216
感想・レビュー・書評
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圧倒的ボリューム、怒濤の二段組み・480ページ。だが貪るように読める、読める、読める、これぞまさに閻連科マジック。2012年の「中国の作家から村上春樹への返信」の最後の方で言及されている「長編小説」がこの『炸裂志』だったのだそう。荒唐無稽な出来事のオンパレード(神実主義というらしい)で核心に迫る作者の力量が見事。「自然編」はもう確信犯。回収されていない伏線もあるような気がしますがまあ仕方ない。最後はホロリ。『愉楽』が好きだという人は絶対気に入ると思います。しかし相変わらず男と女の間には・・・だなぁ。
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個人的にはp412で朱穎が粉香に語る「この世の男の中で一番あしらいやすいのが・・・」で盛大にフイタ。そしてその直後のダメ押しの一文で腹筋崩壊、死にかける。もうほんとやめてwww -
マジックリアリズムはマルケスみたいだけれど、フォークナーみたいにリアルはあるなぁと思った。ワタシが気に入ったのは朱頴。戦う女。程菁のが、最初は頑張れって思っていたのに途中から朱頴のが好きになった。なんでかなぁ。若さをひけらかす感じが程菁は嫌だったのかも。それにしても、ここまで土地に固執するのは土地はそこにあるし変わらないものだからかなぁ。国家に縛られない最初の方が面白かった。
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作者には自分の国がこのように見えているのだろうなあ、極端な経済成長は心を失わせるなあと、とにかく作者の気持ちを感じてしまう本だった。積まないで今すぐ読むべき本。マジックリアリズムなんだけどリアル。
登場人物にあまり面白味を感じられなくて、でも人が面白くないというのは、極端な上昇志向とか一族の名誉にこだわって自分の人生を棒に振るとか、どうしてわざわざつらい目に遭おうとするのかわからないからだ。そういうのはつまらないってはっきり思うのは昭和の日本を覚えているからで、ということは人間はとにかく一回やらないと気が済まないものなのだろうなと思う。体験から学ぶには失うものがあまりにも大きいのだけれど。
終わり方がとても好みだったので最後に星が一つ増えた。 -
地誌を装った章立てで、神話のような文章で書かれる、人間の欲望の卑近でかつ醜い有様の物語だった。
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面白いけど 長すぎ特に後半ダラダラ
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過剰と不条理の物語。実際には30年程度の話であるのに、炸裂の変わりようはまるで数百年の変遷を眺めているよう。そうした急速な発展を支えるのは常に性や金をめぐる欲望だった。終盤にいたって明亮が投票に敗れたときの、比喩の逆転が感慨深い。入社式の日に読みはじめたのに色いろの本に寄り道をしたせいで二ヶ月もかかってしまった!
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序文とあとがきに作者自身が登場するメタフィクション的構造で、
ある村と一族のクロニクルを市史というかたちではさみ込んだ分厚い本である。
チャイニーズなマジックリアリズム風で荒唐無稽な、
作者のいう神実主義にもとづいた物語がひたすら続く。
本編後の“日本の読者に向けて”“神実主義とは何か”“中国の作家から村上春樹への返信”
それと“訳者あとがき”。発禁処分となった作品多数な著者の苦悶がうかがえる。 -
映像が思い浮かぶような作品。キラキラとドロドロが混ざり合って疲れてしまうだろうな。そしてR18指定必須。著者も登場するのが面白い。できればもっと活躍してほしかった(笑)