- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309208183
作品紹介・あらすじ
「被害者」には名前がある。彼女の言葉を吸収したら、きっと想像できるはず。私たちはここにいる。――伊藤詩織(ジャーナリスト)☆全米批評家協会賞〔自伝部門〕受賞(2019)☆☆ニューヨーク・タイムズ紙「ベストセラー」(2019)☆☆グラマー誌「ウイメン・オブ・ザ・イヤー」(2016)☆☆タイム誌「ネクスト100」(2019)☆☆フォーブス誌「30歳未満の30人」(2020)☆2015年の米スタンフォード大で、シャネルを襲った性暴力事件。自身の身体に残された傷跡、そして現場から逃亡しようとした加害者と、それを阻止した目撃者の存在は、犯行が疑いのないものであることを示していた。しかし、事件以後の彼女に訪れた、孤独感や羞恥心との絶え間ない闘いの日々……彼女は何に怯え、何と闘い、何に勇気づけられてきたのか? 自分自身を取り戻すために過ごさなければならなかった波乱に満ちた時間を描き、社会や司法制度が抱える差別や抑圧に挑んだ、衝撃的な回想録。全世界が絶賛したノンフィクション。
感想・レビュー・書評
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彼女のような気持ちに共感しながら読み続けた一冊。
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性犯罪は軽くみられすぎだと思う。肉体だけではない、精神へのダメージの深さを、加害者だけではなく、全ての人が理解しようとしなければならないと思う。そして、加害は直接被害にあった人にだけなされたものではない。対象となりうる全ての人にダメージを与える行為だ。
そして、被害者が守られ助けられることはなく、落ち度があったかのように揶揄され、傷を何度も晒さなければならないなんて、おかしくない?
彼女の3年間の(司法による正義を勝ち取るまで、なんて時間がかかるんだろう)記録は、混乱から始まり、挫けそうになりながら、損なわれた自分を取り戻そうとする闘いの記録だ。彼女のようには語ることができない人たちがたくさんいる。私たちはそういう人たちに、あなたはひとりじゃないし、あなたはちっとも悪くない、と言い続けなければ。 -
比喩表現が多く使われていて、被害者である著者がどれだけ心を痛めつけられたか、どれだけ理不尽な目にあったかがよく伝わりました。日本でも同じようなことがたくさんあったろうから自分で調べてみようという気持ちになりました。
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性暴力被害者の回顧録。
結構ボリュームがあり、読むのに時間がかかった。
アメリカは女性の人権について進んでいると思いがちだが、この事件が起きた7年ほど?前は全くだったんだなあと思う。
女性が性暴力に関する裁判の陪審員になると、被害者の感情にむしろ寄り添わない人の方が多いとの記述にドキッとした。私だったらこんなことしないとつい思ってしまうのだろうか。 -
読み進めるうちに思った「これ、フィクションだっけ?」そう思ってしまうぐらいに見事な文章と翻訳によって自分もシャネルと共に傷つき、まわりの人達の優しさと悲しみに同化し、加害者側に怒りを覚えた。
そんな素晴らしいノンフィクションでした。
立場の強い人達が自分に都合が良いように作り上げてきたルール(的な物)に対してNOを突きつけ、もう一度しっかり考える必要が確実にあると思う「そういうものだから」と言って諦めている場合ではない。
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レイプ被害に遭ったひとりのサヴァイヴァーの、長く苦しい裁判の行方が綴られる。
法廷では加害者が周囲の人間(特に家族)から守られ、過去の功績や未来の夢のはなしが語られる。一方被害者には事件当日の記憶が詳細に問いただされ、責任と重荷が転嫁される。
彼女と共に、自分自身も深く傷つき憔悴する。
これは彼女だけの特定の話ではないから。
しかし声を失いかけた彼女は再び声を取り戻す。その声は世界の至る所にまで届き、彼女は大きく世界を変えた。
果てしなく、終わりのみえない戦いに真実を求め続ける彼女に感謝を表したい。そして共に立ち上がる。 -
性被害に遭った女性の闘い アメリカはもっと尊重されているかと思っていたけれど、やはり裁判では女性に非があるとされていた 日本と同じ でも彼女の後ろにいる沢山の被害者達がサポートした 裁判での勝利は、女性が失った人生を取り戻すということなんだ。
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