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- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309227603
感想・レビュー・書評
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本当は星⭐️5つなんだけど、自分の知識・理解力が追いつけばもっと多くのものを得られたであろうと思い4にしています。
差別はどうして生まれるのかという根本にも迫った一冊。日本人にぜひ一読して欲しい。そして今に残る「伝統」「当たり前」「タブー」について、今一度考えて欲しい。ものを見る目が変わるきっかけをくれた本だった。
また、白山信仰と被差別部落というつながりの証明と考察、そこから日本人の聖なるもの、穢れたものの見方の変遷。そこから被差別部落に限らず様々な差別を見る視点を示唆してくれる。
産の穢れ、巫女が被差別的な立場であることなど。
人々の願望を引き受けるための存在として、被差別民と天皇を並べて考察したところは大胆かつ、その勇気に尊敬した。
あと、自分に興味のある本をいくつも横断的に読んでいると重なる部分がでてきて自分の知っていることが増えてきたのを感じてうれしい。
人は、1人では背負いきれないツミ・ケガレを一手に引き受けるものとして神を祀る。(例・イエスキリスト)
神という信仰としては(概念なので)丁寧扱われるだろうがそれが人、ヒトガタなどは生贄の扱いである。ここで儺追祭の例。
祭りの始まりに、露払いとして穢れを落とす仕事は被差別民がやった。他の人は怖くてできないことをやる重要な役目でもあった。
人を殺さなければいけない武士が敬虔に仏教に帰依したように、家畜を殺す職業の人も「命あるものを屠り死穢に触れたことを生業とする」ために白山信仰があったということ。(それで広く信仰が広がったということか?)詳細をみるコメント0件をすべて表示
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