アフガニスタン史

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309228358

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  • アフガニスタンはなぜ戦争に巻き込まれてばかりいるのだろう。シャーロック・ホームズの時代にはイギリスに攻め込まれ(ワトソン博士は「アフガン帰りの軍医」)、近くはソ連が侵攻し、ソ連が撤退したあとは内戦を経てタリバンが台頭、そのタリバンもアメリカ軍に駆逐され、アメリカ軍が撤退したあとはあっという間にタリバンが巻き返した。
    アフガニスタンには大国が欲しがる石油などの資源があるのだろうか? あるいは地政学上の重要拠点なのだろうか?

    そう思ってアフガニスタンンの歴史を概観してみようと思ったのだが、明確な答えはみつからない。近世は政情不安定で、長く安定した統治を行った政府がないようだ。
    本書は教科書的な書き方で、どの政府が良かった悪かった、みたいな筆者の見解は延べられていない。「カブール・ノート」を読んだときにも思ったが、タリバンに対する見方が少し変わった。内戦に痛めつけられたアフガンの人たちの、もうたくさんだ、という民意の受け皿にタリバンがなった、ということなのだろうか? タリバンのイスラム原理主義なものの考え方は、異教徒(無教徒?)のぼくには理解できないけれど、アフガニスタンの人たちはどう思っているのだろう? タリバンの政権は安定するのだろうか?

  • 日本語で読めるアフガニスタン史のうちでも良質のものであると考えられる。

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著者プロフィール

アフガニスタン文化研究所所長。
1957年名古屋大学文学部卒業。1975年より和光大学教授(アジア文化史・思想史)。2003年和光大学退職、名誉教授。東京藝術大学・帝京大学客員教授。
1964年名古屋大学アフガニスタン学術調査団一員として初めてバーミヤンを訪れ、以来アフガニスタンほか、西アジア、中央アジア、南アジアの古代遺跡の実地調査を行う。現在は主にアフガニスタンに関する文化研究を進めると共に、2003年7月から開始されたユネスコ日本信託基金に基づくバーミヤン遺跡の保存・修復の事業に参加している。

「2021年 『アフガニスタンを知るための70章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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