甘えたくても甘えられない: 母子関係のゆくえ、発達障碍のいま

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309246864

感想・レビュー・書評

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  • タイトルを見て、愛着の話かな、と思って買いました。
    ASDについての本ではあるけれど、そういう枠組みを超えて、母子の愛着がどのように形成され、あるいはされないのかが事例を通して非常にわかりやすく提示されている。
    逆説的に、母子愛着がうまく行かなかった人が誤診されているだけでASDではないんでは?というケースも沢山載っている。
    発達の文脈を離れれば、ここでいう甘えは愛着、アンビバレンツは葛藤にほぼ相当するだろうか。
    主たる養育者の甘えに対する有り様が世代間伝播する、というのが豊富な実践から導かれており、端的に、母が変われば子も変わるんだな、という経験則がだいぶ補強された印象。
    特に児童期思春期のクライエント本人にアプローチする現場の人には是非読んでほしい。

  • 母子をひとつのユニットと捉え、その「関係」におけるこころの動きに焦点を当てることで見えてくるものとは? 子が見せる屈折した「甘え」のかたちに着目し、発達理解の新しい地平を拓く。

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著者プロフィール

1949年鳥取県米子市生まれ。児童精神科医、医学博士、日本乳幼児医学・心理学会理事長。1975年九州大学医学部卒業。福岡大学医学部精神医学教室入局後、福岡大学医学部講師、大分大学教育学部助教授、東海大学健康科学部教授、大正大学人間学部教授を経て、2012年より西南学院大学人間科学部教授、2014年より西南学院大学大学院臨床心理学専攻教授を併任。現在に至る。クリニックおぐら(東京都世田谷区)でも診療を行う。(2018年7月現在)

「2018年 『関係の病としてのおとなの発達障碍』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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