裸のサル: 動物学的人間像

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309250229

感想・レビュー・書評

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  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN00668787

  • 人間とサルの見た目の違いにおいて、まずはじめに目に付くのは、人間には毛がない、ということだろう。
    人間=裸のサルである。

    こういうスタンスに立つことによって、できるかぎり主観を排除し、動物行動学的視点から人間の起源~現代における行動などを分析する。

    知性や文化によって制御されているように見える人間の行動は、実は大部分は進化・自然淘汰によって生物学的に獲得した形質なのではないか、とモリスは主張する。
    その論は説得力があり、中には科学的根拠がなく推測の域に過ぎないものもあるが、なによりおもしろい。

    特に第一章 「起源」、第二章 「セックス」あたりがいいね。

    最終章の「動物たち」は、それは違うだろ、と思ってしまったが。


    このように1つの視点に立って世界を見る、ということがこんなにも自分の価値観を揺り動かし、新たな考え方を得る手助けになるとは思わなかった。

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著者プロフィール

イギリスの著名な動物行動学者。1928年ウィルトシャー生まれ。バーミンガム大学、オックスフォード大学大学院で動物行動学を学ぶ。56年ロンドン動物園のテレビ・映画制作部門長に就任。59年よりロンドン動物園の哺乳類学研究部長を8年間務める。そのかたわら、テレビ番組や映画で動物のドキュメンタリーを制作。67年刊の著書『裸のサル』(角川文庫)で一躍有名となり、その後も数々のベストセラーを生み出している。美術への造詣が深く、シュルレアリスムの画家としても知られる 。

「2019年 『フクロウ[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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