F党宣言!---俺たちの北海道日本ハムファイターズ!

  • 河出書房新社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309272238

感想・レビュー・書評

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  • 「F」のファンはかくも深いのか…と思い知る本。

    コラムニスト・えのきどいちろう氏が北海道新聞に連載中のファイターズコラムのうち、東京最終年2003年から昨年2010年までを再録したものである。

    およそ3週間に一回のコラムなのですべてが書かれているわけではないが、北海道へ渡ったファイターズの軌跡を辿れる一級のクロニクルである。

    最近のコラムでご本人が、「ファイターズ本の中でも圧倒的に文字量が多い自信がある」と豪語する2段組260ページの迫力である。

    迫力といえば、とにかく冒頭で、凄みすら感じさせる3つの事実を知る。

    ひとつは、江夏や落合と言った往年の超大物が在籍していたことや(いや、知識としては持っているが、実感は湧いていなかった)、昨日今日野球を見始めたオレが聞いたこともない選手たちが確かに存在していたこと、あるいは今活躍している選手が今と違う姿(例えば建山が先発だったりとか)をしていた歴史的事実である。

    ひとつは、著者えのきど氏が中学生の頃…35年以上前?、ファイターズ誕生の頃、周囲にファイターズファンなどいない頃からの叩き上げの大ファンであること。

    さらにひとつは、そのファイターズが東京ドームを去るときの、隠れファンたちの汲めども尽きぬ哀惜の情である。その試合を最後に、「東京ドームを埋めた五万観衆の一人ひとりは、この先の人生を喪失感を抱えて生きる」のである。

    いま、「地元のチーム」「ウチの選手」を持ったオレなんかにもその気持ちはわかる気がする。プロ球団を持つというのは、その歴史を、いや存在を共にするということにほかならないのだ。

  • えのきどいちろうさんによるファイターズエッセイ集。

  • 東京ドームラストイヤーの03年から10年(大沢親分の追悼まで)のファイターズ観戦記。すでに引退した選手に対して大きな期待をよせている文章があったりもするが、基本的にこの著者のプロ野球のみかた、チームへの愛情のかけかたが好きです。
    『単に勝った負けた、打った打たれたの結果を見ているだけじゃ、プロ野球の本当のコクは分からない。記憶のストック、イメージのストックが野球を人間ドラマに変える』全く同意した一節です。

  • ファイターズのことが昔のことからわかる本です。

  • 今思えば、北海道移転前、私が球場で一番見ていたのは日本ハムの試合でした。巨人戦と違って、仕事帰りにぶらっと寄っても、すぐに入ることができました。東京ドームの二階席はとにかくガラガラでしたね。私が応援するチームとの数々の対戦も、記憶に残っています。そんな日本ハムをこよなく愛する筆者が北海道移転直前から、今年大沢親分が亡くなるまで、北海道新聞に連載したコラムを一冊にまとめた本です。2011年、斎藤投手が活躍することで、ますます盛り上がることを期待しましょう。

  • ファイターズファンなら☆5で読まなきゃいけない内容。野球は「人間ドラマ」だ。2003年のファイターズ北海道移転前からの歴史というか懐かしい出来事や選手・スタッフの名前を見てニヤニヤしてしまう本。野球はただのスポーツではないのだよ。

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著者プロフィール

1959年生まれ。コラムニスト。大学時代に創刊したミニコミ誌『中大パンチ』が話題となり、それをきっかけにフリーライターに。主な著書に『我輩はゲームである。』『F党宣言!』など。

「2022年 『愛と情熱の山田うどん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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