きょうのできごと (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 1369
感想 : 211
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309407111

感想・レビュー・書評

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  • 何気ない日常で映画と同じような生活を
    していたなぁと思い出した。

    思いつきで皆とドライブ。実に懐かしい。
    もうあの頃は戻ってこないんだよなぁ。

  • 車の中の様子を書くのがうまし。

  • 内容は、とある大学生の引越しを舞台にした、数人の男女の物語。話が進むにつれ、いろんな人の視点から描かれているので、別々の角度から物語を楽しめるので、なかなか良いと思います。映画も見ましたが、小説の世界がそのまんまでした。なんか幸せな気持ちになりました。

  • 現実と非現実。モラトリアムに身をおいた一時、大学時代を懐かしく思い出す。

  • えーっと、読むのもったいなくってあっためてたんだけど。
    何だろう、私の中の、柴崎友香ベスト1ではないわ。

    思い出したのが自分の学生時代の生活じゃなくって、
    うらやましげに眺めていた、友だちグループの様子。
    ちょいとおしゃれ目過ぎだよね。

    それと、鴨川とかでてきちゃうと、
    私の中で、今や鴨川は森見登美彦のものだったりして、
    ここもちょっとしっくりこない。

    舞台は大阪がいいな。
    主人公はOLさんがいいな。
    もう少しダメな感じで。

  • 自分の大学生活と比べて見ても小説だからかこっちの方が素敵に感じるw

    大きな山もないし、すーって感じで進んでいくんだけどなにも考えずに染み込んでいく感じでした。
    きっとこれがリアルなのかなー。
    みんなの心の中ものぞけたら案外小説みたいなのかもしれない。
    でもやっぱり自分の周り恋愛要素うすいなww

    映画も見なきゃ。

  • 映画が好きで、原作も読みました。
    この雰囲気、そして大阪弁、いい感じで好きです!

  • こういう感じがすごく好きです

  • 柴崎 友香を読むのは2冊目だ。前回読んだのは【次の町まで、きみどんな歌をうたうの?】という作品だった。この時にも感じたことだけれど、柴崎友香の小説は特段なにが凄いとか、惹き付けられるものがあるというわけではない。それなのに、最後のページを閉じるとなんだかわからないけれど「読み終えた」感がヒシヒシと湧く。読後感は良好。そんな不思議な作家である。この【きょうのできごと】なんかはまさにその最たる代表作ではないだろうか。

    何年か前に【きょうのできごと】をDVDで観たことがあった。本当に何年も前のことなので、話の内容などすっかり忘れてしまっていたが、いまでもはっきり覚えているのがDVDを観終わった後に妻が「本当に『今日のできごと』だね」と感想を述べたことである。そう、この物語は本当に『今日のできごと』を綴っただけの物語なのだ。ある一定の時間帯を中心としてその前後から、その場所に集まった男女7人のうち女子2人男子3人の視点で語られる。とりわけ大事件が起きるわけでもないし、非現実的なことが起きるわけでもない。ありがちな、僕らが生活する現実となにも違わないだろう物語が、綴られているだけだ。

    そんな作品のどこが面白いのか。

    解説のページでは文章の手法がすごいとかあれがすごい、これがすごいと色々書いてあるのだが、僕は別にそんなことはまったく気にならず、まったく違う感想を持った。

    それは、「この世界はどこかのだれかの小さな物語の集合体である」ということが感じられるということだった。誰かのために用意された物語ではない。悲劇のヒロインのための物語でもなければ、頭脳明晰でキレ者の主人公がいる物語でもない。あなたが主人公であるあなたの人生では私も彼も脇役でしかないし、彼が主役の彼の人生ではあなたも私もただの脇役。もちろん私が主役の私の人生ではあなたも彼も脇役だ。そんな当たり前のことの繋がりで世の中は繋がっている。そういう構図が漠然とながら柴崎友香の作品に感じることができると思うのだ。核となるテーマが見えにくい分、浅く読めば浅い物語に見えるし、深く読めばとても深い物語になる。このバランスは非常に絶妙なところなので読み手によってどっちに転ぶか非常に難しい作品ではないだろうか。

    僕が勝手にひとりで深く考えすぎなのかもしれないけれど、僕はこの作品に人間と世の中の関係性というか相関図というか、そのような世の中の構図があるような気がしてならないのだ。

  • タイトルあるように下宿に集まった大学生たちの「一日」のできごとを、いつもの柴崎さん通り、だらだらとした描かれている。
    確かにだらだらとしてはいるが、登場人物の様々な感情の機微がとても繊細に描写されているのが素晴らしい。
    お気に入りのスカートが買えなかったり、動物園で彼女と喧嘩したり。特別な事件はないけれど、すべて「きょうのできごと」。

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著者プロフィール

柴崎 友香(しばさき・ともか):1973年大阪生まれ。2000年に第一作『きょうのできごと』を上梓(2004年に映画化)。2007年に『その街の今は』で藝術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞、2010年に『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞(2018年に映画化)、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。他の小説作品に『続きと始まり』『待ち遠しい』『千の扉』『パノララ』『わたしがいなかった街で』『ビリジアン』『虹色と幸運』、エッセイに『大阪』(岸政彦との共著)『よう知らんけど日記』など著書多数。

「2024年 『百年と一日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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