太陽王と月の王 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 233
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309407944

感想・レビュー・書評

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  • タイトルになっているのはルドヴィヒ2世についてのエッセイですが、本としては雑多なジャンルの短いエッセイを集めた短編集です。「嘘の真実」というエッセイが、とても面白かった。

    知られざる発明家たち/人形雑感/太陽王と月の王/宇宙論について/植物界のイカロス/ホログラフィ/北斎漫画について/お化け屋敷の光源氏/化け物好きの弁 泉鏡花『夜叉ヶ池』公演に寄せて/魚の真似をする人類/パイプ礼讃/説話好きの弁/パリの昆虫館/神話と絵画

    嘘の真実/冷房とエレベーター/古本屋の話/パイプの話/機関車と青空/空前絶後のこわい映画/読書日録/望遠鏡をさかさまに/ビブリオテカについて/今月の日本/架空対談*サド

  • 雑多なエッセイの集成。
    矢鱈と「今の子供は云々」「今の若い者は云々」と、オジサン臭い。
    ダリに文句を垂れる前に、まず自分を反省すべきではないのか(笑)。
    対談形式や旅行記など文に変化が有り、面白く読めた。

  • ノイシュヴァンシュタイン城を建てたルドヴィッヒ二世が創建したもうひとつの城、ヘレンキムーゼーの城についてのエッセイが表題作。
    ワーグナーおたくだったんだね、この王さま。人がにぎやかに集まることもなく、ただ王の妄想を実現するためだけの城だったと。

    なんかもっと凝った、読みにくい文章なのかと思っていたらとてもするすると読みやすく、おもしろかった。

  • タイトルはエッセイの中のルドヴィヒ二世を論じた一篇より。初出の情報なし。あとがきには昭和55年7月とある。単行本は同タイトルで1980年大和書房刊。

    I.
    知られざる発明家たち/人形雑感/太陽王と月の王/宇宙論について/植物界のイカロス/ホログラフィ頌/北斎漫画について/お化け屋敷の光源氏/化けもの好きの弁/魚の真似をする人類/パイプ礼賛/説話好きの弁/パリの昆虫館/神話と絵画
    II.
    嘘の真実/冷房とエレベーター/古本屋の話/パイプの話/機関車と青空/空前絶後のこわい映画/読書目録/望遠鏡をさかさまに/ビブリオテカについて/今月の日本(送達の犬/専業について/流行について/ディジタル反対/すべからく/元号について/ワイセツについて/ムクロジの実/神話の復活のために/鎌倉今昔/虎よ、虎よ/手紙を燃やす)/架空対談 *サド/あとがき

  • エッセイ

  • エッセイ集。暗黒色は薄めで比較的読みやすい。でも物足りない感じも。

  • 『架空対談*サド』とか『ワイセツについて』の会話形式のエッセイは普段とはまた別な面白さがあった。
    ダ・ヴィンチの話があると思えば葛飾北斎、ノイシュヴァンシュタイン城の話があると思えば現代のエレベーター話、と時代も場所も飛び越えて繰り広げられる澁澤ワールドを堪能できた。

  • 縦横無尽のエッセ集。最後の、シブサワとサドとの「架空対談」が愉しい。「宗達の犬(狗子図)」が好きだ、という文章も、好きだ。

  • ゴシック好きなら興味のあるモチーフばかりでしょう。
    おすすめです。

  • 澁澤龍彦のエッセイ集。

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著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。東京大学フランス文学科を卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介。また「石の夢」「A・キルヒャーと遊戯機械の発明」「姉の力」などのエッセイで、キルヒャーの不可思議な世界にいち早く注目。その数多くの著作は『澁澤龍彦集成』『澁澤龍彦コレクション』(河出文庫)を中心にまとめられている。1987年没。

「2023年 『キルヒャーの世界図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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