人とつながる表現教室。 (河出文庫 や 21-2)

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309409818

作品紹介・あらすじ

ここから、人とつながる!孤独の哀しみをのり越えて、ひらき、出逢い、心で通じ合う、自分にうそをつかないで、人とつながる、勇気のレッスン。「ほぼ日刊イトイ新聞」の人気コラム「おとなの小論文教室。」の第2弾文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • Lesson17の表現に関しての話が一番心に残った。
    自分の意見をいう時や、趣味の絵を描くとき、外面を気にして口当たりのいいもの、無難なものばかり表現してきた。
    人に批判されたり否定される恐怖があるせいだと思う。
    でも自分でも歯がゆくて、表現したいけど怖い、でもしなければ伝わらない、ともやもやしていた。
    でもそんな時に読んだズーニー先生の、自分の中のものを何も出さなければ表現ではないという言葉にハッとした。
    表現してます、というポーズをとっていても、中身がからっぽだと相手には何も伝わらないし、それな表現ではない。
    自分と向き合わなければならない辛さ、感じていることを考え言葉にする難しさ。表現するということはとても苦しい事かもしれないけれど、それが人の心に伝わって着地する歓びを味わうためにも、「表現」することを諦めず追い求めていきたいと思った。

  • 1冊まるごと大事なことが書いてある本。

  • 思索

  • http://mindia.jp/book/naokis/entry/46602010年9月22日のリーラボで紹介されたので、読んでみることにした。2011年4月1日読書開始、4月2日読了。

    今、私自身、http://naokis.doorblog.jp/ブログに書くことを挑戦している。書くこと、表現するということは、第三者に評価されること。時にそれがつらいこともある。著者は、だからこそ、「書くことは尊い」と言う。まことにそう思う。

    <hr>
    <目次>
    第1章 連鎖
    第2章 本当のことが言えてますか?
    第3章 人とつながる力

    <メモ>
    正直にもレベルがある。(中略)うそは人を動かさない。しかし、練度の低い正直も、かえって人には迷惑だ。何度も練り、鍛え直し、質のよいものにしあげた正直こそが、人を動かす。練度の高い正直。(53)
    表現は、うそか、ほんとうか、しかない。(70)
    怒るということは、図星ということです。(112)
    大人というものはどんなに苦労が多くても、自分のほうから人を愛していける人間になることなんだと思います。(214)
    6年経っても、いつまでも新人のような新鮮さ、危機感を持ち続けられ、背中を押して続けられるというのは、めったにない、とても「ありがたい」ことです。これこそが、私が磨きたかった「独立感覚」なのだと気づきました。(218)

  • 「『はたらきたくない』というあなたへ」を読んでとても感銘を受けたので別の本も読んでみました。

    見えないものを言葉にするというのはとても難しいのですが、ズーニーさんの文章はストレートに身体に入ってきます。

    色々と気づくことも多くとても面白かったです。

  • タイトルからHow toものなのかと思いきや、身に染みる文章の多いエッセイ集。

    元々は『ほぼ日』の連載「おとなの小論文教室。感じる・考える・伝わる!」に連載されていたものを加筆修正したものだとか。

    だから、元の文章はWebで今でも読めます。本書冒頭にくる「連鎖」と、その続編である「連鎖2」。ぐっと引き込まれます。
    https://www.1101.com/essay/2005-08-24.html
    https://www.1101.com/essay/2005-09-28.html

    文庫化される前、単行本としては『理解という名の愛がほしい』というタイトルだったそうです。そのタイトルの方が、私は好きです。

    「Lesson 7 の理解の言葉を伝えて」

    私は、基本的には、一番大事なことは言葉にできない部分だ、と思っています。

    でもそんな私自身、ズーニーさんの文章を読んで、私が自分への理解の言葉にどんなに飢えていたか。それが与えられないことがどんなに寂しかったか、とあらためて思いました。

    私が言葉ではない、という方向に傾きがちなのは、あまり理解されることがなかったからです。検討はずれの言葉や、浅薄な共感の言葉が投げかけられたときの奈落の底に落ちるような寂しさ。

    人と話さないことでは寂しさは感じないのに、ズレた言葉を投げかけられるときのあの寂しさは何なのでしょう。

    本質は言葉ではない、良かれと思って投げかけてくれたその優しさをありがたく受け止めようと思ってはいるのに、いざ言葉にされると、わかってもらえていないことに気がいって、傷つき、寂しくなるのです。

    でも、ズーニーさんが言うように、理解されない思いが「飢え」だとしたら、飢えている人はただ目先の自分の渇望を癒そうとするだけ――「分かってほしい」。

    だから、理解の言葉は、愛であり、優しさなのだな、相手に対する理解を「言葉で」伝えるってことは、愛を与えるということなのだなぁ、ということがストンと腑に落ちます。

    それでもやはり、個人的には、浅い理解の言葉なら、言葉はいらないと思ってしまう、、、そのあたりの自分の闇を見つめていきたいなと思いました。

  • 相変わらずこの方の考え方は、すごく中に入ってくるなと思う。
    一番印象に残っているのは“Lesson12 話をしていておもしろい人”。

    僕の知り合いにも“この人との会話はおもしろいな”と感じさせてくれる方がいる。

    言葉をボールのように投げると、それを一度しっかり受け取って、一度間をおいて投げ返してくれる。
    間を置くその時間でしっかりと言葉を自分の中に落とし込んで、考えて、考えて、投げ返してくれる。

    だから、投げ返された言葉が面白い。
    言葉のキャッチボールがすごく面白く感じる。

    僕もそうありたいなと思うばかり。

  • ビシビシ刺さる。
    自虐お詫び、私もしているなぁ。

    1Lessonずつ振り返ろう。

  • 沈黙への抗い。とか、良いキーワードが多かった。なんて言うか、コミュニケーションの暗黙の了解的なのを、話しているような、余り語られない部分を読者と共に語っている気がする。
    でもやっぱり、冒頭のズーニーさんとお母さんの話は、自分にズシンと来た。
    自分もそういうことしたのではないか?良い流れをこれから会う人や周りの人に与えたいと、僕もより強く思った。

  • 最近、自分の言葉が届かないと感じる。自分の発信するチカラか、なにを言うか、を考えるチカラか。足掻く、とか、孤独、って言葉は身体を縛るけれど、拘束するもののイメージができたら、それをひもとくイメージをもてばいい。

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著者プロフィール

全国各地で、表現教室のワークショップ、大学講義、講演などを通じ、表現力・考える力・コミュニケーション力の育成に幅広く活躍中。『伝わる・揺さぶる!文章を書く』『おとなの小論文教室。』他著書多数。

「2018年 『理解という名の愛がほしい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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