- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309411187
感想・レビュー・書評
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4月下旬に読んだ。
すいすい読めるし、続きが気になるが、後半につれ、だんだん無理を感じる。
展開もベタ過ぎて好きじゃない。
特に、美咲の先輩の隣の女性の真相がわかったのはありきたりすぎて、本を閉じようかと思った。
家族もこんな簡単じゃない。
母親と美咲が和解する場面とかはさすがにずっこけそうになった。
正直、こんな簡単に再生するなら、離婚とか誰もしないよね。
作者は独身なのだろうか。
かなり適当にまとめた感じがした。
読後感が酷かった。
ただ、美咲の開に対する心情は、わかる気がする。
飽き性や定番を求めていない人は、読まない方がいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
バラバラだった家族が音楽を通じて分かり合おうとする話です。それぞれが誰かのためを思った行動がかえって人を傷つけている、切なさで泣きそうになりました。
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音楽一家である永江家。一番下の開のバイオリンはそこそこの腕であるが、ピアノの父もチェロの母も、毎日に忙殺されて楽器に触ることはなかった。折しも父が失業し、長女は問題を起こす。家族がもうどうしようもなくなるというところで、父が「家族4人でコンサートをやろう」と提案する。
ちょっとばかし印象の悪い小説。父が失業し、姉が問題を起こし、母はすべてを投げ出し、弟の開のバイオリンもパッとしないようなスタートで、映画『連弾』のような、不安定さを描く大人の小説だと思って読み始めた。しかし、開の視点だと思ったら、姉の美咲の学校の話、父の直樹の視点と、ポンポン飛ぶ。
また、「コンサートをしよう」から、いろいろな心変わりもあったはずなのに、楽器を触らない学校などの部分は一切ない。そこの心情の変化が重要なのではないのか。
そして、真ん中あたりで気づくのである。ああ、子供向けの小説だ。青い鳥文庫などの挿絵入りで読む話。心情の変化は子供には難しすぎるし、楽器とステージの華やかな勢いだけで描けば十分という話だ。
そこまで納得したとしても、どうにも読んでいて釈然としない部分が多いのは、失業や離婚など、意味ありげな家族の重い部分をいちいち挟み込んでくるからだろう。子供向けと大人向けのどちらに入りたいのかか、今ひとつつかめないのだ。
また、後半になるに従って、美咲や直樹の視点で描く部分は減ることは減る。それが大人向けの小説だと思うと、必要以上に説明的で落ち着かないのだ。それなら一貫して開の視点で見えない部分は会話などで補ってほしかった。
いずれの登場時人物にも感情移入ができないし、彼らの失うものの怖さというものが全く伝わってこず、それぞれ何を守りたかったのか、わかるよね、家族だよね?みたいな甘えが見られる。
楽器が出てくるので☆+1。 -
小説(フィクション)だからこそできる展開。そういうのもいいね。
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記録
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「音楽がもう一度家族を結びつけてくれるかもしれない」
反抗期、離婚危機の中、崩壊寸前の家族が組んだカルテット。
楽器から出てくる音で気持ちを読み取り、支え、繋がり、分かち合おうとする家族の描写が印象的でホロリとさせられる。 -
4人家族の音楽一家。(ブランクはあるものの一応音楽一家。)
父親は失業中、母親は常にイラつき、長女はギャル、長男はバイオリンで一目置かれている。
崩壊寸前の家族がカルテットを組み、再生していく…という物語なのだけれど、
うーん、何だか中途半端。
まず母親、疲れているのは分かる。
生活し、子供を育てていくのは本当に大変だ。
だが、子供に父親の愚痴を言うな。聞かせるな。
子供の前では必死に“大人”で居てくれ。
切羽詰まった時だけじゃなく、『大好き』の気持ちを普段から子供に伝えれば良いのに。
子供が大きくなってくると、やはりそれは難しいのか…。
結局最後まで音楽で何を伝えたかったのか分からず。 -
映画化作品読んでみようシリーズ
舞台は浦安
弟のバイオリン、姉のフルート、母のチェロ、父のピアノでカルテット。
家族カルテットの成長と、壊れかけた家族の再生の物語。
想像してたよりもおもしろかった。