アンフェアな国 (河出文庫 は 13-9)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309415680

感想・レビュー・書評

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  • 雪平夏見シリーズ第五弾。ひき逃げ事件の真実を求めて韓国にまで行っちゃうとは。はねられて危篤状態に陥った林堂、回復して欲しい。ようやく告白した安藤。雪平の返事は???

  • テレビドラマのようです。シリーズもののようで、最初から読みたくなりました。それぞれにキャラクターが想像できそうで親近感がわきました。

  • 「アンフェア」テレビドラマ、映画では観ていたんですが本を読むのは初めてでした。
    面白い!
    好きだわ雪平夏見。
    シリーズの他の作品も読みます。

  • 外務省職員が犠牲となった轢き逃げ事件。ただちに犯人として危険ドラッグ常習者が逮捕される。しかし、新宿署に異動した雪平のもとに「警察が逮捕したのは全然違う人だ」という目撃者からの電話が…。やがて事件を追う雪平と仲間に悲劇が襲いかかり、真相を暴くため、彼女は海を渡る。

  •  刑事・雪平夏見シリーズ第5作。
     外務省職員が車に轢かれそうになった人を庇って死ぬ。庇われた人物は消えている。1時間後、危険ドラッグでラリっている暴走犯が捕まり、一件落着。それを目撃していたのは外務省職員の部下とその婚約者。その婚約者はケータイ店員で、雪平夏見が親権を取れず別居している娘とLINEするためにスマホを買いにいったときに対応し、雪平を刑事と知って事件の相談をする。捕まった犯人は運転していた人と違うというのだ。
     前々作で撃たれて左腕の動かない雪平はなぜか新宿署の組織犯罪対策課に異動となる。同時に署長に異例のキャリア組が異動してくる。暴力団対策と危険ドラッグ。韓国へのヘイト運動が描写される中、韓国から男がやって来る。殺し屋か? 他方、雪平のもと相棒の安藤はいまだ捜査1課にいるが、小学生の女の子がアレルゲンを給食に入れるということで、食物アレルギーの同級生を大量殺人する事件に関わっている。そして友人からレトリバーの子犬を預かる雪平。
     外務省、暴力団、ドラッグ、韓国、ヘイト、アレルギー、小学生、レトリバー。思わせぶりなアイテムが並べられて、タイトルは、アンフェア、国。
     左腕の動かない身体で派手なアクションはできないのだが、相変わらず無鉄砲な雪平は事件を追って韓国に渡る。このシリーズ、第1作は『推理小説』という題だが、推理小説や探偵小説というより、警察小説。しかもますます警察あぶれもの小説になっていく。

     前3作よりも厚い本で、描写も丁寧になってきたか。ただやはり映像的な場面だなと思うところは多々ある。主人公たちがどうなったか最後まで書き切らないまま終わらせて次に続くのは、前にもやっていたことだが、およそ単独の小説の技ではなく、次回に気を持たせる連続ドラマのヒキである。

  • 秦建日子『アンフェアな国』河出文庫。

    刑事・雪平夏見シリーズ第5弾。巧みなプロット、雪平夏見の推理と単独捜査の行方は…雪平の魅力も伝わり、非常に面白かった。続きが気になる。雪平の麻痺した左腕の機能は甦るのか、娘の親権は…そして、何に付けてもラストの雪平の返事が気になる。

    外務省職員が犠牲になった轢き逃げ事件。逮捕されたのは危険ドラッグの常習者。しかし、新宿署に異動したばかりの雪平に目撃者から逮捕された男は別人との情報が入る…仲間の助けを借りながら事件の捜査を行う雪平は単身、海を渡るのだが…

  • 続きが、出ていない……ということは、これはもう、書かなくてもわかるでしょう。という、完なの?完なの??などと考えてみたり
    でも思ったよりは、本作(ハードカバー版)の出版から年数は経っていなかった……とも言えそう。全10作予定発言も過去にあるという。

    ペース的にそろそろ来るなら、あー、って納得しそうである。
    作家さんもシリーズも感覚がそれぞれだからちょっとわからなくなる。笑
    書きたくなったら書いてくれたら良いなあ。。

    今回の渡韓お見通しからの流れのように
    このラストからしれっと飄々とした、あさってと言っても斜め上と言っても微妙に表し切れないような独自展開(?)を挟んで来ても、全くおかしくないと思ったりもするのであった。

    雪平の思考回路が、谷中弁護士がお嫁さんだったら、とか、なんか平然と百合で
    (ちがう見方もできますごめんなさい)
    携帯ショップのお姉さんがメインゲスト化する程に誑してて
    なんなら広い意味で言えば美央と同じ機種が良いとかもなんだよもう!もう……!
    平等でいたいのだろうという解釈に賛同しちゃうから、美央、ほんと良い子だよねってなる。
    良い子でしょ?っていう良い子じゃないとこグッと来る。

    無論、空港で人目を気にしなすぎる雪平、に対応する安藤、なやり取りも抜群のかわいさ。
    心配しすぎて苦情がうっさいのも。
    すき。

    「ぼく」と「おれ」が入り乱れるの、秦さんの手から独立する感じがする。
    そんな夢みたいなあれじゃなくて、シビアな設計で書いていらっしゃるかもねえって勿論わかるけど
    キャラクターの意思って、やっぱりあると思うし(作家さんのタイプにもよるけど)、安藤の主張を何だか感じてしまうのだった。

  • 刑事 雪平夏見シリーズ第五弾。

    ひき逃げ事件の犯人として逮捕されたのは危険ドラッグの常習者。
    何も覚えていないという犯人。
    不自然な発見者。
    異なる目撃者の証言。
    事件の真相とは。

    安定のおもしろさ。
    やはり登場人物が魅力的です。
    ドラマも好きでしたが、小説はまた別の世界として楽しめます。
    ラストが気になり過ぎました。

  • 読みやすい!ちょっとばかし結末が強引であっけなかった気が、、。

  • ‹内容紹介より›
    外務省職員が犠牲となった轢き逃げ事件。ただちに犯人として危険ドラッグ常習者が逮捕される。しかし、新宿署に異動した雪平のもとに「警察が逮捕したのは全然違う人だ」という目撃者からの電話が……。やがて事件を追う雪平と仲間に悲劇が襲いかかり、真相を暴くため、彼女は海を渡る。ベストセラーシリーズ、最新作!
    ――――
    チーム雪平もそれぞれに異動し、林堂と雪平は警視庁から離れることに。
    新宿署に異動した雪平でしたが、美央とのLINEを行うためスマホを購入しに行ったドコモショップの店員から、思いがけない目撃情報を得、独自に捜査をすることに。
    事件の捜査に「チーム雪平」の面々を巻き込みたくない、と考えて行動する雪平に対して林堂は批判的。
    そして久しぶりのチーム雪平で集合した飲み会の直後、林堂が轢き逃げに遭い、危篤の状態に。

    真相を探るべく、「仮想敵国」である韓国に単身渡る雪平。
    そこでは、韓国の人気政治家の出自をめぐる、日本外務省の「切り札」をめぐる駆け引きがありました。

    ラストに向けての展開は少し早くて強引な印象がありましたが、「刑事・雪平夏見」の世界観の力で違和感なく読み切ることができました。「家族」のあり方を考えさせられる場面もありつつ、深刻な暗さはない、とてもいい作品でした。

    娘・美央との関係性もゆるやかに改善しているようにも見受けられますし、ラストでは安藤から衝撃の告白が。
    続きが気になり、文庫化を待たずに単行本を読みたくなります。

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著者プロフィール

1968年生まれ。小説家・脚本家・演出家・映画監督。2004年『推理小説』で小説家デビュー。同作はドラマ&映画化。著書に『And so this is Xmas』『女子大小路の名探偵』他多数。

「2023年 『Change the World』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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