- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309416601
感想・レビュー・書評
-
著者には前から注目していたので読んでみた。世間で「偽善」と言われるものの範囲が思っていたよりずっと広いことに驚いた。私がきらいな偽善がイエス・キリストがよくないと言っているのと大体一致するのにも驚く。あとは全体的に軽いタッチで、「偽善」の扱われ方の歴史をたどることがてきる。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20190316
-
会話調で進んでいくのが読みやすくもあり、焦ったくもあり。偽善とはなんぞや。介護関連でモヤモヤしていた「自分は偽善者ではないか」というありきたりな疑問に光が射した感じ。自分を責めてしまいがちな人は一度読んでみたら面白いかもしれない。
-
難しいことを簡単な言葉で分かりやすく、しかも浅くなく解説してくれる本って貴重ですよね。
これまで「善」と「偽善」の違いなどについて深く考えたことはなかったのですが
確かに100%純粋な善意で、かつ他人に100%役に立てる善なんて存在しないかもしれない。
元々あんまり偽善を悪とは思っていなかったような気はしていますが。子育てなんて偽善と欺瞞の積み重ねですしね。(子供いないけど。)
先鋭化してきたSNS民とか、とにかく人を叩く時に「偽善者」と言っとけば受け手がそれぞれに「偽善」の意味を解釈して多様な批判ができていると考えてるフシはありますね。そんで貴重な人生の貴重な時間を人の粗探しに使うのですね。自戒自戒。
100%の善意を主張しながらめちゃくちゃ迷惑掛けてくるヤバイ人には何度か遭遇したことがあります。
最近では永ちゃんのライブにサプライズでハッピーバースデーを歌おうとSNSで呼びかけて運営側から注意喚起されてた人とかもそんな感じでしょうね。
確かに自覚のある偽善者より厄介で関わりたくありません。
-
「偽善」という言葉を間違った用法で、単純に人叩きのレッテルにするんじゃないよ。という内容なのかな。
-
単行本は<14歳の世渡り術>シリーズの一冊。
とある商店街の片隅の立ち食いそば屋兼古本屋を営むパオロのもとに中学生の豪太と亜美がやってきてはおしゃべりする、というスタイルなのですいすい読める。
世界で、日本で、「偽善」はどのようにみられてきたか、史料に基づいてたどりつつ「偽善」ということばの本来意味するところや使われ方を検証する。おもしろかった。「しない善よりする偽善、でも、やりすぎるのは独善だ」という結論がすべて。
それにしても、大人は「偽善」をふりかざすけれど、そんな高級な言葉を知らないこどものころから「ぶりっ子」といって「いい子」をわざとらしいアピールだととらえてやっかむ…そういう文化はどこで学ぶのだろう?(学校のような集団の中で生まれてくる感情なのだと思うけど)