きみの言い訳は最高の芸術 (河出文庫 さ 45-1)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309417066

感想・レビュー・書評

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  • 詩人としてファンというわけではないけれどもTwitterの投稿でよい一文を見つけることがある最果タヒ、詩集よりは取っ付きやすいかとエッセイから読んでみた。

    読み手側の読みやすさとかは考えていないと思うので意味を理解しきれない部分もあったけど、「共感されたくて文章を書いたことなんて一度もなかった」とあとがきにあったのでそれでいいんだろう。

    よい表現がたくさんありよかった。
    一度に読み切ると疲弊するような気はする。


    2022-1

  • 最果タヒの思考はめんどくさい
    そのめんどくささをそのまま言葉にした本作
    でもそのめんどくささが僕は好き
    全く違う経験をしてきた知らない誰かと交差点で一瞬すれ違う
    それより美しいことは多分この世界にはないってこと
    そのことを最果タヒはずっとうたってるんだと思う

  • 結局全部美しいのだ!

  • 詩を買わずにあえて人間性が見えそうなエッセイ集を購入。途中でエッセイは生活を見られそうで好かないみたいな事を言ってて、少し捻くれてるところもきちんと論理的なとこも好きになった。

    以下メモ
    ーーーーーー

    コミュニケーションが取れないからこその自衛。自分の世界を持つ。
    「お前たちは知らないだろんな」という態度。

    私に言葉が紐つくというより、現代と紐ついてる? エモい系、セカイ系

    大多数の人は語る言葉を探るより、誰とでも共有できる言葉を選んでしまう。
    あたりまえだよ、共有したいんだから。
    そしてだからこそ私は言葉を書く事で、その共有するためのキーワードでしかない「言葉」をそれ以上の「言葉」にできたら、って思い続けてたし、つまり私は私の作品を出し続けるしか無かった。

    悲しいという言葉で囲みきれない感情こそ悲しい。

    外はうるさいから、だからこそ自分の言葉を持たなくちゃいけないし、言葉を持つと言うこと自体が快楽になっているのかもしれない

    こんなことしたら嫌われるかもと不安に思うのは、現時点では好かれているに違いないと思うから。
    最初から嫌われていると思えば不安にも思わないし、ポジティブに行動できる。

    他者を軽蔑すれば上に行けると思ってる君は崩れてるんじゃないの?
    アイデンティティを守るためだけに他人を相対的に見下そうとしているその下らなさに気づかない時点でくだらないクラスメイトA

    言葉にする事で簡単にいろんなことを切り捨てるけど、私は言葉を書く仕事をしている。
    詩は新聞や小説と違って物語や情報を伝えるものじゃないから、言葉によって切り捨てたものを無くせる。

    才能だって憧れてだって努力だって最高のじゃん。

    ほんとうに心底、将来恥ずかしくなるぐらいに好きになるぬは、現在進行形で変化するものが対象じゃないといけないのかも。

    言葉を紡ぐと伝えるは、別なのかも

    化粧はその人に最初からある美しさを出してあげるもの
    お化粧はその人自身にあるものを照らしてあげること

    過去の自分を進んで羨むのは、過去を肯定する形で現実を否定するなら底まで、傷つかないからだろうか

    オチをつけなくていい人は愛されてきたんだなぁ

    私のためだけでなくて、世界が変わっていくから


    著者は人間を諦めている?

  • 不安定な10代に凄く読んで欲しいエッセイ。
    最果タヒさんの、決して、人を擁護しない姿勢が好き。 君の言い訳も私の言い訳も全部 芸術で、美しくて、そこに何も無くてもいいんだと思えた。

  • 素直で捻くれている。
    主観的で客観的。

  • 最果タヒの詩があんまり得意じゃないので
    エッセイを読んだら印象が変わるかな、
    理解が深まるかな、と思って読んだ

    結果的にべつに好きにはならなかったし
    むしろなんだか苦手な理由がわかった気がする

    いつまでも変わらない10代感とか、ちょっとひねくれて静かな顔してこねくり回す感じとか、いいよいいよみたいな面倒臭さとか

  • 私の気持ちがところどころ書かれてた。ひねくれもの。

  • 映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』と同じく、一瞬んっ?と感じるポエムな文章が続く。表現は自由なのだと思わされる。軽く読めるエッセイ。

  • なんか読んでる途中でめんどくさいなーって思って飛ばしたところもある。同じこと書いてる感じがしてしまった。
    エッセイは他人の思うことを押し付けられてる感じがしてしまう悲しい

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著者プロフィール

最果タヒ(Tahi Saihate)
詩人。一九八六年生まれ。二〇〇六年、現代詩手帖賞受賞。二〇〇八年、第一詩集『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞。二〇一五年、詩集『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。その他の主な詩集に『空が分裂する』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(二〇一七年、石井裕也監督により映画化)『恋人たちはせーので光る』『夜景座生まれ』など。作詞提供もおこなう。清川あさみとの共著『千年後の百人一首』では一〇〇首の現代語訳をし、翌年、案内エッセイ『百人一首という感情』刊行。エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『もぐ∞【←無限大記号、寝かす】』『「好き」の因数分解』、小説に『星か獣になる季節』『少女ABCDEFGHIJKLMN』『十代に共感する奴はみんな嘘つき』、絵本に『ここは』(絵・及川賢治)、対談集に『ことばの恐竜』。

「2021年 『神様の友達の友達の友達はぼく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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