ポリフォニック・イリュージョン ; 飛浩隆初期作品集 (河出文庫)

著者 : 飛浩隆

• 河出書房新社 (2021年10月5日発売)

感想・レビュー・書評

[kumasankさんの感想 · 2021年12月11日]

な　ん　か　い。だけど読んでしまうのはなぜ。

[ofellabutaさんの感想 · 2024年4月20日]

SF作家、飛浩隆の初期短編に自己解説と近年の掌編をくっつけた文庫オリジナルの作品集。飛浩隆、名前はもちろん知ってはいたが読むのは初めて。収録作の中ではデビュー作であり表題にもなっている「ポリフォニック・イリュージョン」が印象的。二人の一人称による語りが加速度的に混交していく文章的な面白さとそれを支えるSF的設定の面白さ。

[すあまさんの感想 · 2023年9月29日]

自分が創り出したフィクションに救われるという意味で、「夢みる檻」が印象的だった。この、一見フィクショナルなもののリアリティと、それにかかわる人の意識というモチーフが言葉の問題へと発展していった印象がある（『自生の夢』を先に読んだからなおさらそう感じるのかも）。

[ＲＥＭさんの感想 · 2023年9月5日]

2023-09-04
そういえば元になった単行本も持ってたする気がする。先に文庫読んじゃった…
飛さんの文章は、なんというか、滲んでる。かっちりした描写も、ド派手な場面も、なんとなく滲んで見える。湿度が高いでも、ぼやけてるのでもなく、滲んでる。それが、心地よい。

[ラクレットさんの感想 · 2023年5月19日]

日本SF大賞史上初となる二度の代償受賞に輝いた、現代日本SFの最高峰、飛浩隆。五感に響く夢幻を奏でる作品群の出発点、デビュー作の『ポリフォニック・イリュージョン』をはじめ、長年にわたって封印されてきた初期短編、全六編を収録。文庫版ボーナストラックとして単行本未収録の超短編五編を収める。
（2018年）
--- 目次 ---
ポリフォニック・イリュージョン
異本:猿の手
地球の裔
いとしのジェリイ
夢みる檻
星窓
著者による解題　『神魂別冊　飛浩隆作品集』より
文庫本のためのノート
＜ボーナストラック＞
洋服
洋服（二）
♯金の匙
おはようケンちゃん
食パンの悪魔
解説／今岡清

[tsukimisouさんの感想 · 2022年6月23日]

『娯楽』★★★☆☆　6
【詩情】★★★★☆　12
【整合】★★★☆☆　9
『意外』★★★☆☆　6
「人物」★★★☆☆　3
「可読」★★★☆☆　3
「作家」★★★★☆　4
【尖鋭】★★★★☆　12
『奥行』★★★★☆　8
『印象』★★★☆☆　6

《総合》69　C+

[towaさんの感想 · 2022年1月23日]

読了2021.10.10
どの作品もロジックとイメージが融け合う様が官能的です。
「いとしのジェリイ」、「夢みる檻」が特に好き。

[あぱっちさんの感想 · 2021年12月8日]

著者の初期の短編作品を集めた短編集．自己の認識世界とその崩壊がテーマに共通していると感じた．著者の解説も載っているので，その作品が描かれた当時の背景も知れる．

[m.mさんの感想 · 2021年10月17日]

単行本で読んでいたが、超短編5編がbonus trackとして収録されていたので読んだ。「食パンの悪魔」がめっちゃ面白い。近いうちに出るであろう『SFにさよならをいう方法』の発売が待ち遠しい。

著者プロフィール

1960年島根県生まれ。島根大学卒。第1回三省堂SFストーリーコンテスト入選。『象られた力』で第26回日本SF大賞、『自生の夢』で第38回同賞を受賞。著書に『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』。

「2019年 『自生の夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」