- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309631349
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
少女小説の楽しさ、そこに込められたメッセージ、時代背景を鮮やかに解説してくれて、現代の私が読んで感じた違和感はすっきり解消。こんな風に本を読み込んで人に語れるって、ホントにすごいことだと思う。
-
内容はとても興味深く読めました。私にとって思い入れのある本達ばかりなので、著者の言葉に不快になることもありました。この本を読んで、私は話し言葉では何とも思わない言葉でも、本の中だと受け付けないのだと初めて知りました。でも、内容的にはその言葉も納得なのですが。恐らく、少女小説は私にとって、特別な夢の世界に浸る場所なのでしょう。いろんな意味で発見の多い本でした。
-
「『小公女』『若草物語』『ハイジ』『赤毛のアン』『あしながおじさん』『大草原の小さな家』―子どもの頃には気づかなかった。大人になって読む少女小説は、新たな発見に満ちている。懐かしいあの名作には、いったい何が書かれていたのか?かつて夢中で読んだ人も、まったく読んだことがない人も、いまあらためて知る、戦う少女たちの物語。」
目次
はじめに―少女小説って何ですか?
1 魔法使いと決別すること―バーネット『小公女』
2 男の子になりたいと思うこと―オルコット『若草物語』
3 資本主義社会で生きること―シュピーリ『ハイジ』
4 女の子らしさを肯定すること―モンゴメリ『赤毛のアン』
5 自分の部屋を持つこと―ウェブスター『あしながおじさん』
6 健康を取り戻すこと―バーネット『秘密の花園』
7 制約を乗りこえること―ワイルダー『大草原の小さな家』シリーズ
8 冒険に踏み出すこと―ケストナー『ふたりのロッテ』
9 常識を逸脱すること―リンドグレーン『長くつ下のピッピ』
おわりに―挑発する少女小説
著者等紹介
斎藤美奈子[サイトウミナコ]
1956年、新潟県生まれ。文芸評論家。1994年、『妊娠小説』(ちくま文庫)でデビュー。2002年、『文章読本さん江』(ちくま文庫)で第1回小林秀雄賞受賞 -
本大好きだった少女時代。その当時の自分では表現し得なかった違和感、すっきり解説してくれた。
特に長靴下のピッピは、なんだこの悲しい感じ…と当時から思っていたが、その意味もすっきり。
これを読んでからもう一度あの頃の本を読み返したい。 -
中学生の娘が「若草物語」のジョーを知らない、と言ったので驚いたが、私が子供の頃に読んだこれらの本は、今ではすっかり読まれていないんだなぁ。でも面白いものはやっぱり面白いし、この本片手に片っ端から再読したい!
-
小公女、若草物語、ハイジ、アン、あしながおじさん、などの名作の魅力を語る。
現代の視点で読み解くことは茶々を入れることでなく、新たな魅力を見出す。また作品の骨格は現代の視点に晒されても動じない。
作品や主人公の比較も楽しく、どれも読み返したい。 -
どの少女小説も頃夢中になって読みました。「若草物語」と「パレアナ」が特に好きでした。 保守的な大人になっています。今読めば突っ込みどころ満載なのでしょうが、やはり主人公の前向きな姿は憧れでありずっと大好きなままです。斉藤さんの辛辣な文章にも
少女小説への愛は溢れています。 -
なかなか面白かったです 懐かしさもあったけど、作者が結構斜め上目線じゃないか?と思う所あり 子どもの頃読んだ時はそんなふうには読んでないわ
と思う所あり
時代が変わったからね
今の子どもたちはどう読むのかな?
ちなみに私のバイブルは「若草物語」でした 5~6冊持ってた