VR的完全版 平凡パンチの三島由紀夫

著者 :
  • 茉莉花社
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  • Amazon.co.jp ・本 (599ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309922195

感想・レビュー・書評

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  • 絶頂期の平凡パンチ編集者だった筆者と三島由紀夫との繋がりと考察の書。

    一乗寺の新しくできた古書店で購入した。三島由紀夫だけの棚(小説でなく評伝系)がありそこで発見。

    三島という人はマンガやサブカルチャーを高く評価し、この著書のことも雑誌に悪口を書かれたりしても気にせず、剣道の弟子にしたりもして、陰でも高く評価していた。

    ジャンルにまったくこだわらず若い才能を助けた。
    とてもとても、高潔な人である。

    だが、これを書くなよと唯一言われたとこは文学とは何の関係もない取るに足らないことで、そういうバランスの悪さというか、知性と自己愛の均衡の取れてなさが、魅力でもあり、欠点でもある気がする。

    大江健三郎『セブンティーン』『政治少年死す』は三島が書くべきだった、山口二矢事件事件に言及しないという選択をした彼に疑問も呈している。

    三島由紀夫って何者なのかと考える方が彼の小説を読むより面白いのかもしれない。

    『鏡子の家』が文壇に黙殺されたことが自殺のきっかけとうのはよく聞く話だが、この本で小説について言及されてるのはこの作品だけ。僕もこの話は大好きなのだ。

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著者プロフィール

編集者・作家。一九四二年福島県生まれ。早稲田大学第二商学部卒業後、「婦人生活」編集者に。その後、平凡出版(現マガジンハウス)で「平凡パンチ」「アンアン」の編集に携わり、講談社開発室、「日刊ゲンダイ」創刊編集長を経て、以後、「ポパイ」チーフディレクター、「オリーブ」創刊編集長、「週刊平凡」編集長、「Hanako」「Comic アレ!」「LIKE A POOL」「リラックス」の創刊編集長を歴任。関わった雑誌は十一誌に及ぶ。
著書に『VR的完全版 平凡パンチの三島由紀夫』『POPEYE物語』『オーラな人々』『銀座Hanako物語』『フクシマの王子さま』『希林のコトダマ 樹木希林のコトバと心をみがいた98冊の保存本』、荒井良二との共作絵本に『ウリンボー』がある。

「2023年 『49冊のアンアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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