手と脳 増補新装版

著者 :
  • 紀伊國屋書店
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本棚登録 : 86
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314010702

作品紹介・あらすじ

手の基本構造から、感覚の処理、器用さ、利き手の謎などを、脳とのつながりから探究する。手を創造的に使うことによって脳の働きを高められると説いた著者代表作に、脳科学の最新知見を増補した新装版。

感想・レビュー・書評

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  • 専門的な説明も多くちょっと堅苦しい内容だった。

    利き手が動物にはなく人間特有のものだというのは面白いですね。

  • 【新着図書ピックアップ!】手は運動器官だが、感覚器官でもある。この二つの側面を統合して動かすのが脳で、脳には手を上手く動かすための構造がある 。手足と脳を使おう。PCのキーボードだけでなく。

  • 手と脳の関係は? 【手は、外部の脳である。】手が上手く使えるのは、脳を上手く使えるからで、脳には、その為の構造がある。
    手は、運動器官だと思われがちである。それは、一側面をみているにすぎない。手でものにふれて、それが、何であるかを知るという感覚器の働きもする。手は、外環境に直線ふれて、外環境の情報を集める重要な感覚器官でもある。

    脳の発達を促進するものは、近ごろとみに忘れられている【手の使用】につきると思う。われわれは、あらゆる生活のレベルで手を使うべきであろう。もっと創造的に手を使おうではないか。
    数百年もの間われわれの祖先がやってきた手の労働を機械に代行させているのが、現代の姿である。道具は、手の働きを助け補ってくれ、機械は、手のかわりに働いてくれる。現代人の手が不器用になり、手の力が弱くなっているのは、手が作り出した機械のせいでもある。
    今後手を使わない傾向が増すようであれば、手に関係した神経系は、働く必要がなくなるから、手と脳の進化がとまることになる。

    握力が大きいほど病気が少なく健康であることが報告されている。


    日本人は、箸を使用する。また、日本人の古くからの遊びに手が多く使われている。その結果、手先が器用になり、創造的な仕事をしたのではないか?経済大国になったのも、こんな要因もあるような気がする。
    そう考えると、手を使わなくなっているというのは、創造性が失われることにつながり、将来が危惧される。

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著者プロフィール

1932年、大阪生まれ。京都大学名誉教授、医学博士。1957年に東京大学医学部卒業後、同大学院に進学。当時、脳研究の第一人者であった時実利彦教授に師事し、脳神経生理学を学ぶ。大学院3年目に米国・オレゴン州立医科大学に留学。J・M・ブルックハルト教授のもとで、脳科学における世界最先端の研究に従事。帰国後、東京大学大学院を経て、1967年に京都大学霊長類研究所神経生理研究部門助教授に就任。1973年、同教授に就任し、同研究所所長を歴任する。1996年、定年により退官、同大学名誉教授に就任。その後、日本福祉大学情報社会科学部教授、同大学院教授を経て、2007年より国際医学技術専門学校副校長に就任、現在に至る。特定医療法人大道会・森之宮病院顧問。日立製作所中央研究所(旧基礎研究所)顧問。ブレインサイエンス振興財団理事。2011年、瑞宝中授章受章。
朝4時半起きで仕事をする「朝活」を50年以上実践。ジョギングは30年以上、毎日続けている。
著書に「天才脳を鍛える3・4・5歳教育」(大和書房)、「あなたの脳が9割変わる! 超「朝活」法」(ダイヤモンド社)など多数。

「2016年 『くぼた式0ヵ月~12ヵ月の 脳を鍛える育児ダイアリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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