「市場」ではなく「企業」を買う株式投資

著者 :
  • きんざい
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784322123678

作品紹介・あらすじ

対象先を選別した"厳選投資"の有効性を第一線の運用会社のファンドマネジャー、機関投資家、研究者が理論・実証面から多面的に検証。

感想・レビュー・書評

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  • 日本株に厳選投資することについての理論的な背景や、実践について、章ごとに著者が代わって記されています。

    特におもしろいのは、第4章、コモンズ投信の渋澤さん、伊井さんのパートと、第5章、農林中金の奥野さんのパート。

    インデックス投資がもてはやされる昨今、売却を前提としない厳選投資がもっと注目されてほしいです。

  • 株式投資の中〜上級者向けの本です。
    大学教授や年金機構関係者、証券会社の幹部がそれぞれの視点から超長期(30年〜)での厳選投資の有用性やインデックスファンドと比較した利点を解説しています。
    ジェレミーシーゲルの赤本に続いての長期投資についての本を読みましたが、率直に言って個別銘柄への投資はやめようと思いました。

    個別銘柄で勝負ができる個人投資家は特定の業種に秀でた知識がある人か東大卒レベルの人より優れた知能を持ち性格的にも投資に向いている人だけだと感じました。一般人はインデックスファンドor インデックス系のETFと超長期目線の優秀な投資信託を利用するのが最適解だと思います。

    具代的に個人投資家による評価が難しいと感じたのは①経営者のリーダーシップ、②企業文化の評価、③従業員、幹部の満足度、④他社の参入が難しい長期的に競争力の強いスタンダード製品を持つか、⑤その市場が長期的に維持されるか、といったところです。
    財務諸表の読み解き+これらを定量的に、そして的確に評価できる個人投資家はどれほどいるのでしょうか。

    大人しく積立ニーサでの米国株投資と定期的に全世界型の投信の購入を続けようと思います。

  • 川北師が主導した書物。著者はアセマネ、年金基金など幅広く実務家が。やや玉石混交な感はある。間違ってはないが、意外感のないことをサンプル数の少ない統計で示すって学部生のレポートか?というような。やはり単著もしくは砂川さんたちと書いた方がずっしり濃厚で考える肥料にもなるかなあ。こっちはわりと結論からそれに沿う著者陣を、という感じだし。総論では賛成なんだけどね。コーポレートガバナンスぐずってる日本では特にインデックスよりもアクティビストにしばかれたったらええんや。

  • 企業の成長にフォーカスし、企業の成長と共に歩む投資手法を紹介しています。自分の場合バフェットの投資哲学に影響を受けているのでこの考え方はしっくりきて、読んでいて久々にわくわくした投資本でした。
    実際にやってみようとすると難しいのもわかっているんだけれども、それでも投資するからにはそうしたいという理想のスタイルでもあります。
    この本で紹介されている中でも様々な手法があって、コモンズ投信のように世界で活躍する企業に30年目線で投資するものから農中信託銀行のようにバフェットばりの売る必要のない企業しか買わないという投資(個人的にはここが一番気に入りました)、あすかコーポレートアドバイザリーのように投資先に口も出すけれども企業価値を高めるために一緒に歩む方法などなど。
    農中信託銀行の運用手法で公募投信欲しいな~。

  • 企業投資とインデックス投資を数値で比較し(第1章)、実際に企業投資系ファンドに携わっている現場のアセットマネージャーやファンドマネージャー、企業コンサルタントらが、彼らの手法を紹介していく(第2〜8章)、という構成。
    第9章の座談会に書かれていた通り、そもそも本来あるべき“投資”を再認識しているに過ぎないが、では「投資したいと思う企業とは?」について、現場の生の手法や意見が書かれていて、面白かった。

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著者プロフィール

京都大学名誉教授・同大学院経営管理研究部特任教授
京都大学経済学部卒業、博士(経済学)。日本生命保険相互会社(資金証券部長、取締役財務企画部長等)、中央大学国際会計研究科特任教授、同志社大学政策学部教授、京都大学大学院経営管理研究部教授を経て、現在に至る。著書として、『株式・債券市場の実証的分析』(中央経済社、2008)、『証券化―新たな使命とリスクの検証』(金融財政事情研究会、2012)ほか。

「2021年 『「市場」ではなく「企業」を買う株式投資【増補版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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