安全はこうして守る―現場で本当に役立つ防犯の話

著者 :
  • ぎょうせい
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784324080962

作品紹介・あらすじ

安全で安心な暮らしを守るために、私たちができることは?防犯活動にとどまらない本当に大切なこととは?さまざまな「現場」で実践している最新の取組みを一挙公開。

感想・レビュー・書評

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  •  日本では犯罪は起こす人に要因があるという「犯罪原因論」が主流であるが、海外では犯罪を起こしやすい環境に着目して予防する「犯罪機会論」が主流である。

     この違いについて知りたくて、冒頭にこうした記述があったので期待して読んでみたのだが、役所や警察、自治会等の体験談が大半で、それこそ自分たちの取り組みについて語っているのだからどうしたって手前味噌というか、「頑張りました」とか「成果は出ている」みたいな話になる。特に科学的な根拠というものはなく、とりあえずやってみました的な試みが多い。いやもちろんそれはそれで有用な場面もあるのかもしれないが。

     少年審判を担当していた元判事の話は面白かった。いわゆる鑑別所送りにされた少年がどのように「更生」されるのかという内情は、なかなか目にする機会がない。
     一人ひとりにそれぞれの背景があり、犯罪を犯してしまうに至った経緯がある。それを更生するには、防ぐには様々なアプローチがある。
     かといって非行少年一人ひとりにそうした濃厚なアプローチをするには人もお金も足りない。実務としては社会として支出できるコストと犯罪抑止のバランスというものを、よくよく考えなければならないのだろうなあ。

  • 犯罪に強いまちをどうつくるか。
    犯罪機会論に基づいた地域安全マップの作成など、具体的な現場での取り組み事例がたくさん載っている実践的な本。
    読みやすいしおすすめ。

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著者プロフィール

立正大学文学部社会学科教授(社会学博士)。ケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科修了。法務省、国連アジア極東犯罪防止研修所などを経て現職。専攻は犯罪学。地域安全マップの考案者であり、現在、警察庁「持続可能な安全・安心まちづくりの推進方策に係る調査研究会」座長を務めるほか、全国の自治体や教育委員会などに防犯のアドバイスを行っている。

「2015年 『見てすぐわかる犯罪地図 なぜ「あの場所」は犯罪を引き寄せるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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