- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784331615720
作品紹介・あらすじ
長崎へ向かう作之進たちは難破船と遭遇。まるで、恐怖死したような形相の遺体を発見した。その夜、一隻の不気味な船が接近し、首のない幽霊が出現。船は混乱に陥った。一方、江戸の銀次たちは迷子探しの折、奇妙な体験をする。現場は、すすり泣きが聞こえると噂の「八兵衛石」がある切支丹山屋敷跡。拝み屋・隆心によると、首だけの亡霊が憑いているという。江戸と海上で起きた幽霊騒動。解決のため紀代が講じた奇策が両所を繋ぎ、過去の大乱の亡霊を呼び起こしてしまう!摩訶不思議時代活劇、好評第三弾!
感想・レビュー・書評
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シリーズ3作目。
今回は天草四郎が登場します。
と言っても、作之進たちがいるのは島原の乱から200年後。
タイトルどおり亡霊としてです。
それも頭と体が別々なものだから、
江戸と九州あたりで同時にえらい騒ぎになります。
作之進や太一の九州組も怖い目に遭いますが、
銀次や兎角の江戸留守居組も大変でした。
特に江戸留守居組には作之進の母、天然の紀代がいます。
常識人の銀次は特に怖い目に遭って気の毒でした。
今回は九州組の青海さんの内面が大分分かってきました。
シリーズ当初は、忍びらしくミステリアスな人物として登場しましたが、
流石に亡霊相手では如何ともし難く、
心の叫びやらボヤキやらでいっぱいでした。
人間臭さが出てきてグッと親近感が湧きました。
それにしても・・・。
このシリーズは今後どう展開していくんだろう?
主人公の作之進はそれでなくても影が薄いのに、
とうとう竜宮城に引きこもってしまいましたよ。
例えではなく本当に、乙姫様のいるあの竜宮城です。
ただし頭の中の。
これは長期のシリーズになりそうな予感がします。