首のない亡霊-晴れときどき、乱心3- (廣済堂モノノケ文庫)

著者 :
  • 廣済堂出版
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 11
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331615720

作品紹介・あらすじ

長崎へ向かう作之進たちは難破船と遭遇。まるで、恐怖死したような形相の遺体を発見した。その夜、一隻の不気味な船が接近し、首のない幽霊が出現。船は混乱に陥った。一方、江戸の銀次たちは迷子探しの折、奇妙な体験をする。現場は、すすり泣きが聞こえると噂の「八兵衛石」がある切支丹山屋敷跡。拝み屋・隆心によると、首だけの亡霊が憑いているという。江戸と海上で起きた幽霊騒動。解決のため紀代が講じた奇策が両所を繋ぎ、過去の大乱の亡霊を呼び起こしてしまう!摩訶不思議時代活劇、好評第三弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シリーズ3作目。
    今回は天草四郎が登場します。
    と言っても、作之進たちがいるのは島原の乱から200年後。
    タイトルどおり亡霊としてです。
    それも頭と体が別々なものだから、
    江戸と九州あたりで同時にえらい騒ぎになります。
    作之進や太一の九州組も怖い目に遭いますが、
    銀次や兎角の江戸留守居組も大変でした。
    特に江戸留守居組には作之進の母、天然の紀代がいます。
    常識人の銀次は特に怖い目に遭って気の毒でした。
    今回は九州組の青海さんの内面が大分分かってきました。
    シリーズ当初は、忍びらしくミステリアスな人物として登場しましたが、
    流石に亡霊相手では如何ともし難く、
    心の叫びやらボヤキやらでいっぱいでした。
    人間臭さが出てきてグッと親近感が湧きました。

    それにしても・・・。
    このシリーズは今後どう展開していくんだろう?
    主人公の作之進はそれでなくても影が薄いのに、
    とうとう竜宮城に引きこもってしまいましたよ。
    例えではなく本当に、乙姫様のいるあの竜宮城です。
    ただし頭の中の。
    これは長期のシリーズになりそうな予感がします。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

広島県出身、早稲田大学卒。作家、写真家。主な作品に「秘闘秘録 新三郎&魁」シリーズ『ヤマダチの砦』『隠れ谷のカムイ』『オニウドの里』『覇王のギヤマン』『アテルイの遺刀』。その他『首売り丹左』『晴れときどき、乱心』などがある。石本馨名義の写真集は『戦争廃墟』『団地巡礼』『見たことないサボテン・多肉植物』(小田康平著・中谷航太郎撮影)など。英・レアクション出版から刊行された『Photography and Japan(写真と日本)』にも作品が収録された。

「2020年 『刑事にだけはなりたくない 警務課広報係永瀬舞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中谷航太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×