世界最高の日本文学 こんなにすごい小説があった (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334033262

感想・レビュー・書評

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  • 紹介されている本も然ることながら、著者の紹介の仕方がうまい。
    全部読みたくなってくる書き方。
    紹介される本も著者自身にも好感触。

  • あまり明るくないタイプばかり選ばれてるのが好み。

  • 近代文学小説をあまり読まない人でもとっつきやすく(ようは短くてわかりやすい。難解じゃない。)面白い作品を引用を交えて、あらすじ、見所などが紹介されている。

    三島由紀夫の「憂国」に関しては著者とおんなじ様なことを感じていた。ていうかこの作品、学生に人気あるのか・・・。

    紹介されていたものはほとんど読んだ事あったけど、泉鏡花は改めて読み返したくなったし、唯一読んでいなかった嘉村磯太の作品を読んでみようと思う。

    あと、武者小路実篤ってここで紹介されている「お目出たき人」は極端だけどどこかしら「それマジ?」みたいな雰囲気出てるよな。

  • [ 内容 ]
    珠玉の名編から、戦慄の怪作まで―あなたの小説観・人生観を根底から変える12編。

    [ 目次 ]
    小説を読むコツ
    岡本かの子『鮨』―初恋のせつなさ
    森鴎外『牛鍋』―陰惨なすきやき
    三島由紀夫『憂国』―セックスと切腹の童話
    泉鏡花『外科室』―完璧至純の恋愛
    武者小路実篤『お目出たき人』―日本文学史上最悪の主人公はこれだ
    川端康成『眠れる美女』―ノーベル賞作家はダジャレがお好き
    谷崎潤一郎『少年』―世界に稀なヘンタイ文豪
    江戸川乱歩『芋虫』―ジットリ粘りつく悪夢
    嘉村礒多『業苦』―世界最高のウジウジ文学
    夢野久作『少女地獄』―整形手術で本当に幸せになれますか?
    小林多喜二『党生活者』―革命のためなら鬼になります
    岡本かの子『老妓抄』―人生のはかなさ

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 私はここに出てくる日本文学、どれも読んだことがありませんが、これを読んで武者小路実篤さんの「お目出たき人」というのは非常に読んでみたくなりました。

    著者いわく「日本文学史上最悪の主人公はこれだ」ですよ。
    解説を読むと、なるほどタイトルどおり非常におめでたい人でした。

    あと、江戸川乱歩さんの「芋虫」。
    昔からタイトルは知っていて「どういう話だ?」と思っていましたが、この本の解説を読んでお腹いっぱい。
    とても怖くて、本物を手にとって読みたいとは思えなくなりました。

  • 三葛館新書 910.26||KY

    ここで紹介されている作品は、誰もが知っている超有名文学作品というより、むしろ有名作家によるレアな類のものです。
    日本文学の宝の山から「小さなダイヤモンドを見つける」そんな表現がふさわしい作品を紹介しています。
    ここに掲載の書評を読んで作品を読むか、原作を読んでから書評を読むかそれはあなた次第。

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=43440

  • とりあえず日本文学は奥深いのねーとゆう感じ。
    ここに載っている作品を読もうという気にはあまりならなかったけど、この本自体は面白かった。
    「世界に稀なヘンタイ文豪」とか「世界最高のウジウジ文学」とか。笑

  • おすすめされて読んだ本

    慶応の教授である著者が
    日本文学の厳選した彼のおすすめ本を
    紹介するっていう単純な本

    紹介されている本は
    全部明治から昭和の方々
    近代文学の人は紹介されていない
    私自身
    森鴎外やら夏目漱石やらの本をそこまで読んでないので
    すごいおもしろい教科書を読んでいる気分

    昔の文学ってなんだか
    グロテスクで、エロで、奇妙
    日本文学に興味がわきました

    といいつつ
    この本で読んだ気になって満足したのも事実

    この教授のそれぞれの物語の要約がうまいんだなぁ

  • 王道の名作を紹介してる本かと思ったら全然ちがった‥名作はほとんど読んでしまっている人にはいいのかも。それでも、かなり偏りがあるのであまりお勧めはしないです。

  • 副題が「こんなにすごい小説があった」。
    期待して読んだが、これほど見事に期待を裏切ってくれた本も少ないだろう。
    明治から昭和にいたる11人の作家の小説を紹介していて、名作として世に知られている作品もあったが、問題は著者の選択の基準である。
    男女の話が多いが、全体にジットリ、ネットリした陰鬱な印象が強く、登場人物もどこかまともではない。
    そんな作品が次々と紹介される。
    しかし、あとがきを読んでやっと納得した。
    著者はこの本のタイトルをつけるにあたって、「日本文学ヘンタイ論」とか、「実はヘンタイ日本の作家」などとも考えたそうだ。
    「際立つヘンタイ性は、日本文学の最大の特徴かもしれない」という著者の言葉には合点がいかないが、そのようなコンセプトで集めた作品だとわかれば、とりあえずは納得がいく。
    「ヘンタイ」と聞いて興味を抱いた方は、一度読んでください。

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著者プロフィール

1965年、東京都生まれ。慶應義塾大学教授。著書に『クラシックがしみる!』『問答無用のクラシック』『コンヴィチュニー、オペラを超えるオペラ』『オレのクラシック』『クラシック批評という運命』(いずれも青弓社)、『クラシック魔の遊戯あるいは標題音楽の現象学』(講談社)、『世界最高のピアニスト』『生きていくためのクラシック』(ともに光文社)、『痛快!クラシックの新常識』(リットーミュージック)、『これからを生き抜くために大学時代にすべきこと』(ポプラ社)、編著に『クラシック知性主義』『絶対!クラシックのキモ』(ともに青弓社)、共編著に『クラシック・スナイパー』シリーズ、『クラシック反入門』(ともに青弓社)、共著に『クラシックCD名盤バトル』(洋泉社)など。

「2016年 『クラシックの秘宝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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