破天 (光文社新書 374)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (600ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034771

作品紹介・あらすじ

佐々井秀嶺-約四〇年間、一度も日本に帰国せず、灼熱の大地・インドで不可触民解放と仏教振興運動に命を捧げる僧侶がいる。今日、佐々井は全インドにちらばる仏教徒のみならず、その名を全インドに広く知られ、"不可触民解放の父・アンベードカル"の遺志を継ぐ大指導者として、ラジヴ・ガンディー以後、歴代大統領、首相たちで知らぬ者のない"荒法師"である。異国に生き、その他の何百万、何千万という民衆にかくも慕われ、その魂に溶け入った日本人がかつて存在しただろうか?女に悩み、"人間失格者"と自らに烙印を押してきた、悩み尽きない数奇にして波瀾万丈の彼の人生は、日本の民衆とインドの民衆が織りなす壮大なドラマである。

感想・レビュー・書評

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  • 世界ふしぎ発見に出てはったのが初見だったバンテージ佐々井さん。その後Youtubeなどで見る機会も多くて気になってました。
    すごい濃い人で日本の枠に収まらず(本人は苦悩の末)インドへ。ものすごい文書量だけどどこを取っても面白かった。こんなパワーのある人がいるんだ。
    日本の荒んだ世界にも仏教は光を照らすと思う。
    それにしてもすごい人生。

  • 社会

  • まずは読み終わった達成感!
    アンベートカル博士の存在も知らなかったし、秀嶺さんももちろん存じ上げなかった。竜樹に導かれてインドで仏教復興の為命を懸ける生き様。机上空論だけでなく行動で事を成すその想いの強さ。聖人君主かと思いきや色恋に心乱れる己に恥じて自暴自棄。劇的な人なんだろうなぁ。

    カースト制のこともましてや不可触民という存在があるのも非常に勉強になった。インドという国の奥深さを多少なりとも感じることができた。

  • 佐々井さんの生き様にただたただ感服。がむしゃらに生き、己と戦い、差別と戦う姿から学ぶものが多すぎる。

  • インドで仏教を広める佐々井 秀嶺の伝記
    さまざまな経緯からインドに来て修行した後、日本に帰国しょうとする前夜に
    「我は龍樹なり。汝速やかに南天竜宮へ行け。汝の法城は我が法城。我が法城は汝が法城なり。南天鉄塔もまたそこに在り。」と白髪白髯の老人が現れ、佐々井上人に告げていったという。

    横紙やぶりというか、怒髪天をつくような、佐々井 上人の生き様は、迫力をもって我々に迫ってくる。インド仏教界の頂点に立つのが実は日本人だと言うのは、もっと知られても良いことだと思った。

    渾身の一作。アドバンスト マテリアル ジャパン社長の中村繁夫が「男は人生で何度、佐々井上人のような人間に出会えるかで、価値が変わる」と書いてあったが、なるほどと納得。

  • 波乱万丈な「佐々井秀嶺」に魅了されます。こんな人もいるのだなあ・・・。
    インドに関わるこのような日本人がいたなんて驚きです。

  • プロローグだけでも読んでほしい。鳥肌が立つ。著者の積年の取材に敬意。

  • [ 内容 ]
    佐々井秀嶺―約四〇年間、一度も日本に帰国せず、灼熱の大地・インドで不可触民解放と仏教振興運動に命を捧げる僧侶がいる。
    今日、佐々井は全インドにちらばる仏教徒のみならず、その名を全インドに広く知られ、“不可触民解放の父・アンベードカル”の遺志を継ぐ大指導者として、ラジヴ・ガンディー以後、歴代大統領、首相たちで知らぬ者のない“荒法師”である。
    異国に生き、その他の何百万、何千万という民衆にかくも慕われ、その魂に溶け入った日本人がかつて存在しただろうか?
    女に悩み、“人間失格者”と自らに烙印を押してきた、悩み尽きない数奇にして波瀾万丈の彼の人生は、日本の民衆とインドの民衆が織りなす壮大なドラマである。

    [ 目次 ]
    第1部 人間失格、そして出家(生い立ち 再び故郷へ 出家)
    第2部 インドへ(汝速やかに南天竜宮城へ行け インド仏教徒の中へ さらに民衆の懐深く 国外追放の危機)
    第3部 永遠の求道(大菩提寺奪還闘争 不屈の前進 無期限闘争宣言 秀嶺を取り巻く群像)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 菩薩行

  • インド仏教徒を率いて地位向上のために戦う佐々井秀嶺師の伝記です。仏教そのものに詳しいとは言えないのでもうちょっと色々調べたい。それにしてもとんでもない人ですね・・・・破天荒と言っていい。これ革命家だよなあ。宗教者としての側面が良くわからないんですよ・・・・・。でも昔から宗教=世直しでもありますね。仏教はかなり個人主義的な印象がありますけれど・・・・・。

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