ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験 (光文社新書)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334035709

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  • 「宇宙飛行士とはどういった職業なのか?」
    宇宙飛行士に憧れ、実際に選抜試験を受験もしたことのある筆者が、自身の経験談とともにその後10年間の心の葛藤を記したドキュメンタリー書籍。

    【こんな人にオススメ】
    ・宇宙飛行士という職業に関心のある人
    ・目標を見失っている人
    ・チームメイキングに関する書籍を探している人
    ・漫画「宇宙兄弟」を面白いと思える人

    【本書のこの3つが面白い】
    ①選抜試験のリアリティさ
    筆者は実際に受験をして最終試験まで残った方であり、その記述がリアリティに溢れています。
    どこでどんな試験が行われ、それに対して筆者が何を感じ、どんな不安に駆られ、どう克服していったかが鮮明に描かれており、読み物としてそもそも面白い。
    漫画「宇宙兄弟」とはまた違った視点、より当事者目線で肉迫した受験者の気持ちを垣間見ることができます。

    ②宇宙飛行士になれなかったという事実
    本書を読み進めていくと、文脈から筆者の優秀さやバランス感覚の高さがひしひしと伝わります。
    読みながらに「なぜこの人が選抜されなかったのか?」「本当にあと一歩のどころだったんだろうなぁ」と思うほどに。
    そんな優秀な方が、あと一歩のところで宇宙飛行士になれないという事実を突きつけられ、ゴールを見失い、脱力し、葛藤した末に思考をピボットし、再起する過程が本当に面白く励まされます。
    単なる成功者のサクセスストーリーではなく、「夢を再定義する」という思考の変換がとてもユニークで、実務的であり、タメになりました。

    ③今時のチームメイキングのリアルが描かれている点
    宇宙飛行士選抜試験という特殊な試験だからというのもあるかもしれませんが、選抜試験といういわゆる蹴落としあいの試験であるにも関わらず、それぞれがきちんとサーバントリーダーシップやアサーティブコミュニケーションを発揮し、チームメイキングに寄与しているシーンは、とても面白かったです。
    令和のご時世でも十分通用するチームメイキング手法を、10年以上も前に実践しているところに、宇宙飛行士を目指す方々の能力の高さを見て取れました。

    【最後に】
    決して重たい内容ではなく、かと言って薄いペラペラな内容でもない、適量で楽しめる書籍でした。
    通勤通学の電車内で読んだり、隙間時間にパラパラと読みたい、そんな一冊をお探しの方はぜひ読んでみては。

  • 宇宙飛行士に必要や素養は、どんな状況でも常に冷静にチームと協力して物事を解決できること。
    宇宙好きはもちろん、チームで仕事をする人にも参考になる。

  • 宇宙飛行士になるまでの過程と最終選考に残った人たちの心情がつづられている。普段知ることができない内容なので、ワクワクしながら読んでいました。

  •  2008年2月、日本で10年ぶりとなる宇宙飛行士の応募が発表された。この本はいままで明かされなかった宇宙飛行士選抜試験の内容や繰り広げられた人間ドラマを追ったドキュメンタリーを書籍にしたもの。宇宙飛行士に関心のある方だけでなく、人間に関心のあるすべての人におすすめです。
    T.K.先生

  • 短い人生の中で努力しまくった人間達の集まりでびしびし刺激受けまくった、もう爆泣き

  • アニメの「宇宙兄弟」が好きで読んだ。スポーツ選手もだが、30代のうちに自分の能力と情熱をキャリアという形に作り上げて選考の舞台に立つ姿がカッコ良すぎる✨ 若田さんのクルードラゴン5号機の打ち上げもますます楽しみになった。

  • プロジェクトマネジメントの本を読んでいたらこの本が紹介されていたので読みました。
    過酷な環境下でのストレス耐性や作業の正確性、リーダーシップだけではなくフォロワーシップも求められる、など多くの気付きのある内容です。様々なバックボーンを持つ候補者達の熱い思いも感じます。

  • おもしろくて一気読みした

  • 宇宙飛行士選抜シリーズは全ての本を読むことで、それぞれの候補者たちや関わった人の姿の輪郭がより正確にでてきます。

  • 13年振りの宇宙飛行士選抜試験の締切まであと1ヶ月を切った。宇宙飛行士になるには、どんな試験があるのだろう?何を基準にどんな人が選ばれるんだろう?NHKのドキュメントを基に書かれた新書なので、読みやすい。

    「どんなに苦しい局面でも決して諦めず、
    他人を思いやり、
    その言葉と行動で人を動かす力があるか
    人間力が問われる試験」
    宇宙飛行士選抜試験は、一緒に仕事がしたいか否か、受験者の「人間力」を問う試験であった。
    そしてその問われる「人間力」は、宇宙飛行士という特別な仕事に限らず、一般の仕事や家事にだって必要不可欠なことだと思う。
    選ぶ側も選ばれる側も共に真剣な様子に、感じ入った。情熱を持って仕事に挑みたい。

    一見真逆のようなタイトルの
    「やりがいのある仕事という幻想」森博嗣を思い出した。ひょっとすると宇宙飛行士選抜試験と同じように、情熱を持って仕事に挑め!と逆説的に言いたかったのではないだろうか。こちらも再読したい。

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