- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334037222
感想・レビュー・書評
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そういえば、下川裕治さんの12万円で世界を歩く、というの読んだことあります。
どことなく、哀しげな雰囲気が漂う人だなぁと思っていたが、やはりそんな空気が人と共鳴するのか、他の人の人生を描きながら、下川さんの悲壮感もまた、ありありと伝わってくるかのようです。
私は以前から、日本を離れて暮らす人たちの思いを知りたくて、その人が直接書いたものとそういう人たちのインタビューを集めたものの両方を読んできた。
やはり、後者の本をもっと知りたいのですが、何かオススメありますか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旅作家でお馴染みの下川さんの著書。
本書は、旅エッセイではない。
海外で生きる日本人を題材にしたヒューマンドキュメントだ。
沖縄、カンボジアのシェムリアップ、タイのチェンマイ、中国の上海、ラオスのビエンチャン、タイのバンコク、ベトナムのホーチミンで生きる日本人9人が物語になっている。
そこに書かれている主人公は、海外で成功している日本人とは必ずしもいえない。ただ、それぞれの事情で日本を捨て、海外で暮らす。そして、どこか幸せを読み取ることができる。
その経緯がドラマである。そして、日本の問題点というものを考えさせる。
タイトルにもなっている、生きづらい日本人。
海外にその答えを見つけ出そうとする主人公。
ヒューマンノンフィクションだから、
読み終えた後、なんともいえない気分になる。
本書は、現代版のアジアンジャパニーズ(小林 紀晴 著)ともいえる。