日経新聞の真実 なぜ御用メディアと言われるのか (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334037376

作品紹介・あらすじ

「15年デフレ」と不況の責任は、財務官僚、日銀の"ポチ"と化した経済記者の側にもあるのではないか-アベノミクスを導いた産経新聞特別記者(元日経のエース記者)が問う。

感想・レビュー・書評

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  • 早稲田の政経から日経新聞に入社して、東京本社・ワシントン特派員・香港支局長などを務める傍らで母校の講師も兼務、現在は産経新聞の論説委員として切れ味鋭い論評を展開する田村氏が憂う「この国のジャーナリズム」。巨額の財政赤字と貿易赤字に窮するアメリカの救済策として先進5ヵ国で行われた1985年の「プラザ合意」によって急激に進んだ円高・バブル景気・その崩壊後の「失われた20年」における日本凋落の原因を、新聞を始めとするメディアによるミスリードと断罪する。デフレからの脱却とか震災復興の財源確保とかいう美辞麗句で国民に増税を迫る財務官僚や、金融政策の誤りを正当化して屁理屈ばかりを並べる日銀官僚を批難し、それらを取材して記事にする新聞記者の不勉強ぶりや、官僚におもねる御用学者の体たらくを糾弾する。世間一般には中立的と思われている日経新聞に対して、OBの立場から「国家権力をメディアは批判をもって監視せよ」と叱咤し、日本再生への熱い想いを訴える。

  • #読書開始
    ・2016/10/24
    #読了日
    ・2016/10/27
    #経緯・目的
    ・新聞を購読していないが関心はある。そのため、読み方を学ぶために購入。
    #達成、感想
    ・日経新聞、新聞業界の実態、さらには日銀、官僚批判も行っている。相当に勇気がいったこただろう。敬服する。
    ・メディアというものを素直に受け入れがちだが、疑うこと、真理を追究することが肝要だと感じた。これからは新聞に限らずメディアの見方が変わる。
    #オススメ
    ・経済学、ジャーナリズムに興味がある方。
    ・新聞を読む方は一度目を通して良いと思う。=幅広く推奨。

  • 2016年4月19日読了

  • 日経新聞の裏側を書いているんでしょう。
    が、日本人的には古巣をここまで書いてしまうのにはちょっと抵抗感も。
    著者はインフレターゲット論なので、今のタイミングでないと、なのかなー、とも。
    真面目に、そして今を冷静に見れるのならば、読んでみておもしろいとおもいます。

  • タイトルどおり、日経がボロクソに書かれている。他の新聞がどうかは知らん。

  • ○元日経新聞記者で、現在、産経新聞系のメディアで記事を書く田村氏の著作。
    ○経済ニュースがどのように作られ、報道されているのかについて、自身の経験に基づいて分かりやすく解説している。
    ○新聞社の昇進などの仕組みや経済部の仕事については、今まで知る機会がなかったので、大変興味深かった。
    ○新聞記者とジャーナリストの違いなど、漠然と新聞を読んでいるだけでは気がつかない新たな視点を教えてくれた。

  • もと日経新聞の記者が書いた日経新聞についてのことで面白く読めた。なぜ日経新聞の紙面がこうなってしまうのか、ということがわかる本。

  •  元日経のエース記者が日経新聞の問題点を提示し、日本経済を苦境に追いやった責任を追及する。「日経は財務省と日銀に頭が上がらない」「日経の記者の多くは経済学を学んでいない」とびっくりするようなことが書いてある。
     僕は日経を購読しているので、否応もなく日経の論調や社説の影響を受ける。自分の考え方に影響を与え続ける存在のことをしっかりと知れてよかった。
     個人的には、日経には経済紙としてのライバルがいないことが問題ではないかと思う。ライバルがいないから、記事の質を高めようとか、圧力に負けずにスクープをあげるとかの努力がされないんじゃないかと思う。

  • 論説委員は新聞の主張というべき社説を書く記者。
    新聞記事は見出しで読ませて、本文を読ませる。
    法学部や文学部でも就職すれば経済記者になれるから、経済を理解している記者は少ない。
    強い信念を持つ、事前に徹底的に調べる、グラフを駆使する、多くの分野を経験する。
    この人の生き方、いいな。

  • タイトルは「狙い」過ぎと思う。タイトルの印象よりははるかに「真面目」な本のように思う。

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著者プロフィール

産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員。昭和21年高知県生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、日本経済新聞社入社。 ワシントン特派員、経済部次長・編集委員、米アジア財団(サンフランシスコ)上級フェロー、香港支局長、東京本社編集委員、日本経済研究センター欧米研究会座長(兼任)などを経て2006年産経新聞社に移籍。著書に『日経新聞の真実』(光文社)、『人民元・ドル・円』(岩波書店)、『経済で読む「日・米・中」関係』(扶桑社)、『検証 米中貿易戦争』(マガジンランド)、『日本経済は再生できるか』(ワニブックス)など多数。

「2023年 『金融大波乱 ドル・円・人民元の通貨戦争が始まった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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