非正規・単身・アラフォー女性 「失われた世代」の絶望と希望 (光文社新書)
- 光文社 (2018年5月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334043537
感想・レビュー・書評
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ロスジェネ世代というのが身に染みて分かる。
とても良い本だと思う。
社会は、政治は、みようとしていない。隠そうとしている。高齢者や子供でもないため、問題が表面化しにくい。
こういう声なき声の不満みたいなものが世の中に沈澱していき、その上で今の政治不信が増えていくと民主主義は崩壊していくかもしれない詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
佐藤優氏の本で紹介されてたので購入。
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同年代の同性として、人ごととは思えなかった。
決められた見えないレールみたいのがあって、そのレールから外れるとなかなか軌道修正するのは難しい。
特に、就職氷河期に社会に出たのはある意味、運が悪かったとしか言いようがない。
どんなに不況でも選ばれる人は選ばれると言うのは簡単だが、選ばれるために、もっと言うと普通の生活をするために、日夜頑張っている人はいる。
そんな社会の中で、彼女たちは、努力しているし、社会に貢献している。
それが報われないのは、なんとも言えない気持ちになる。
この本の中で、1人、ITスキルを身につけて今は、スペシャリストになった方がいた。
並々ならぬ努力の結果得たポジションだとも思う。
やっぱり、身を助けるのは自分のスキルなのかなとも思った。 -
非正規雇用、派遣、請負、ロスジェネと社会的要因で、取り残された人々の生きづらさや貧困問題を社会に問いてくれる著者の、文章に込められた言葉の力には読むたびに刺さります。
非正規単身アラフォー女性にクローズアップした、本作もさすがと思った。
ぼちぼち一人で暮らしていけるっていう余裕があれば、少しは寛容な社会になれるかもしれない。 -
今さらだけど女性は国(制度)に分断を強いられてきたんだなと。繋がらないようにされてきた。
女同士だからってわかりあえるとかない。
それまでが違う。
女性のライフスタイルは多様だ。
だから何か一つ法律ができたところでみんなに恩恵はない。
違う立場の女性たちが話をできる関係を作っていくのが大事。
不安は自分に向けるのではなく社会に向けたほうがいい。
タイトル通りに希望を感じさせられる読後。
老後じゃなくてもハネハウス作りたいなぁ。 -
暗い話で気持ちが沈むかな?と思いつつ読みましたが、そんなコトは無く。。。
もちろん真面目なインタビューですし、社会制度について考えさせられるモノでは有りますが。
第二部の典子さんの失敗談はクスッと笑えたり、非正規でも自分のしたい働き方を優先する姿には前向きな気分にしてもらえました。 -
暗い話しばかりではなく、先に明るい光が見える希望があったり、楽しい本でした。巻末対談の栗田さんの活動にも関心をもちました。
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タイトルからさぞ絶望的な内容と思いきや、意外とそうでもなかった。様々な事例を通して、ふんわり地に足のついた自立心が芽生えてくるというか、「ぐだぐだ言っても来るときは来るんだな。でも自分も独りじゃないし、なんとかなるか!」と思えてくる。一周まわった楽観主義になれる本。割と好きでした。
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レールから外れて苦労?されている人間の社会への愚痴が述べられている。反面教師として、また、他責人間の思考方法について知ると言う意味では有用かもしれない。
こんなクズ人間は滅多にいないとは思いますが。