図解 宇宙のかたち 「大規模構造」を読む (光文社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334043742

感想・レビュー・書評

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  • 原初宇宙にできたバリオン物質の泡が、宇宙の晴れ渡りで割れた。その跡(バリオン音響振動の痕跡)で宇宙の構造を測るという試みがめちゃロマンチックで面白かった。

  • 銀河団とかは聞いたことはあったけど、泡構造とかの大規模構造について全然知らなかったので、興味深い内容だった
    世界は均一ではなく多様な世界がなぜ生まれたかという大きな疑問を解く一つのカギが大規模構造なんだとわかる
    大規模構造に初期宇宙のゆらぎが刻印されていると考えただけでわくわくする

    安直な比喩には頼らずに難解な内容ができる限り丁寧に書かれている
    しかし僕には十分難解でどこまで理解できたかわからないが、それでも宇宙研究のダイナミックな展開を感じさせてくれる興味の尽きない内容だった

  • 宇宙の大規模構造についての観測や、データを定量化・解析する方法について、まさに松原先生の専門分野をまとめた内容。観測の精度向上やデータ規模が宇宙観を変革させる可能性があることが分かるが、数学や各種相関関数、専門用語を使って説明されるため難易度は高い。フーリエ級数展開・パワースペクトル・スカラー場・インフラトン・トポロジー・ジーナス曲線など、あまり馴染みの無いものが多い。宇宙の空間曲率がゼロからわずかにズレているのか、一般相対性理論が大規模構造の重力作用にも高い精度で一致するのか、ニュートリノの質量が解明されるのか、今後の研究結果が楽しみ。 宇宙の晴れ上がり前のプラズマ原子由来の圧力がバリオン音響振動を起こし、その痕跡を観測する内容は初見。

  • 東2法経図・6F開架 B1/10/968/K

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著者プロフィール

■松原 隆彦(マツバラ タカヒコ)
高エネルギー加速器研究機構、素粒子原子核研究所・教授。博士(理学)。京都大学理学部卒業。広島大学大学院博士課程修了。
東京大学、ジョンズホプキンス大学、名古屋大学などを経て現職。主な研究分野は宇宙論。
2012年度日本天文学会第17回林忠四郎賞受賞。
著書は『現代宇宙論』(東京大学出版会)、『宇宙に外側はあるか』(光文社新書)、『宇宙の誕生と終焉』(SBクリエイティブ)など多数。

「2020年 『なぜか宇宙はちょうどいい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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