名画の生まれるとき 美術の力II (光文社新書 1161)

著者 :
  • 光文社
3.94
  • (6)
  • (5)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 145
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334045685

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 美術はその国の歴史を紐解く鍵だ。

    色使い、人や動物、物の配置など、その時代の特色がそこで判然とする。

    また、政治や宗教を暗示させる美術は、後世に長く語り継がれ現在まで人々に影響を与えている。

    今まで風景として見ていた絵を、描かれた時代や登場人物の表情や目線を読み解けば、作者が何を伝えたかったのかが分かる。

    「マタイ問題」が不思議だった。全く知らない所から読み始めたものの、意味が分かってくると面白い。目を凝らす楽しさ。真実を追い求め、全てを知りたくなる探究心。
    『最後の晩餐』でもそうだ、犯人などが明示されていない、または居るかすら分からない状態から読み解く研究者達の目は、子ども時代の好奇心に満ちた目だったろう。

  • 短いエッセイのため、全体的に得るものが少ない。前著が良かったから、期待値が高過ぎたのかもしれない。

    ・日本人カトリック画家・長谷川路可の存在を知れたのが大きかった。

    ・ヨブ記をめぐるクシュナーの記述に怒る著者の気持ちをないがしろにしてはいけない。神も悲しむとは、何事か。祈りとは奇跡を求める気持ちだ、と。

    ・『夜と霧』『それでも人生にイエスと言う』

  • ただ軽く読もうと思って読んだが、美術作品に関することだけでなく歴史や宗教感についても深く触れられており大変考えさせられよかった。

  • 背ラベル:702-ミ-2

  • 死ぬ時に見たいと思える絵に出会いたいなとおまう

  • 美術館に絵が飾れることの功罪とか、
    ナチスが認めていたほうの絵とか、
    あいちトリエンナーレや長崎の話しとか、
    色んな視点があって勉強になりました。
    旅行とかで知らない土地に行ったら、
    その土地の美術館に行く、というのは
    マネしたいと思いました。
    …事情が許すならば笑

  • 東2法経図・6F開架:B1/10/1161/K

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

宮下 規久朗(みやした・きくろう):美術史家、神戸大学大学院人文学研究科教授。1963年名古屋市生まれ。東京大学文学部美術史学科卒、同大学院修了。『カラヴァッジョーー聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞など受賞。他の著書に、『バロック美術の成立』(山川出版社)、『食べる西洋美術史』、『ウォーホルの芸術』、『美術の力』(以上、光文社新書)、『カラヴァッジョへの旅』(角川選書)、『モチーフで読む美術史』『しぐさで読む美術史』(以上、ちくま文庫)、『ヴェネツィア』(岩波新書)、『闇の美術史』、『聖と俗 分断と架橋の美術史』(以上、岩波書店)、『そのとき、西洋では』(小学館)、『一枚の絵で学ぶ美術史 カラヴァッジョ《聖マタイの召命》』(ちくまプリマー新書)、『聖母の美術全史』(ちくま新書)、『バロック美術――西欧文化の爛熟』(中公新書)など多数。

「2024年 『日本の裸体芸術 刺青からヌードへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮下規久朗の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×