鳩笛草 (カッパ・ノベルス)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 618
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334071530

感想・レビュー・書評

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  • 3つの短編集。どれも超能力にまつわる話。
    超能力を持っていることによって描かれる苦悩とか。

    クロスファイアへと続く「燔祭」も好きだけど、「鳩笛草」が私は一番好き。

  • 超能力と言われてしまうと苦手な部類やけど、第六感や千里眼やと受け入れやすくなる。
    ポケベル出てきたり、ちょっと昔を感じたけど、時代を越えて面白かった。

  • 超能力をもっているために人生の試練に直面する女性たちの短編。記憶を失う前の子供の自分は予知夢を見ていた、と知る智子。発火能力を試してみたいために復讐を唆す淳子。自分の透視能力に衰えを感じて恐れる貴子。人より秀でた能力があっても、人は必ずしも幸せなわけではないのだと感じた。

  • 超能力を持った3人の女性のそれぞれの短編集です。1作目の「朽ちていくまで」はミステリアスだし、話のテンポも良かったので、引き込まれました。2作目「燔祭」は宮部みゆきさんらしい細かな描写が細かすぎて、結末まで遠回りしてる感じで、あまり楽しめませんでした。「クロスファイア」という話に続くそうですが、淳子の考え方が怖すぎて、読むか足踏みしてしまいます。「鳩笛草」も「燔祭」の余韻で前半は入り込めませんでしたが、最後の方に来てやっと推理小説らしくなり良かったです。ポンちゃんの未来が気になります。

  • 特殊な能力があるから幸せでもなく、
    必ず不幸になるわけでもない。
    そんな能力望んでなかったと思うが
    付き合っていかざるを得ない
    3人の超能力を持つ女性の話。
    「朽ちてゆくまで」「燔祭」「鳩笛草」
    の3本の短編集。

  • 2001.11

  • クロスファイアでも読もうとしたら、著者自身が先に「鳩笛草」を読んでねとある。
    なるほどね。作品中の「燔祭」が前日譚になっているわけだ。
    超能力者を主人公にした3つの短編集だけど、みんな悩んでる。人とは違う自分に悩む、なぜ自分に能力があるのかに戸惑う。超能力を個性や性格と読み代えるといいんだろうな。

  • 一度読んだことがあるが再度読みたくなる、そんな作品が良質の小説というなら、著者の作品は、どれも当てはまると言っていい。
    この作品もその一冊。
    『朽ちてゆくまで』は、予知能力を持った女性。『燔祭』は、念力放射能力を持った女性。『鳩笛草』は、透視能力を持った女性。それぞれ超能力を持ったがため、その能力に翻弄される女性の悲哀が描かれている。
    『燔祭』の主人公青木淳子は、のちの長編小説『クロスファイア』に再登場し活躍する。この小説もいずれ再読したい。

  • ⑤/120

  • 再読。こないだクロスファイアを読んだので燔祭目当てで再読。前に読んだのははるか昔なので、ほとんど忘れてた。燔祭は意外と今一つだった。クロスファイアの前振りだけど、ちょっと番外編的な印象。長編の後だから物足りなく感じたのかなあ。鳩笛草が、超能力に焦点を当てた話とは逆に、力を失っていく女性の話で面白かった。幸せなその後を期待したい、良い余韻を残す作品でした。その後と言えば、朽ちてゆくまでの智子のその後が一番気になる。智子がバリバリ活躍するような、爽快な続編書いて欲しいなあ。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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