- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334075644
感想・レビュー・書評
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麻耶先生にしては毒ないね?アンチミステリしてないね?と思ってたら、なんのなんの。
やっぱり麻耶雄嵩は麻耶雄嵩でした(ほめてる)。
4篇全てに白幽霊というキーワードが出ているにも関わらず、その謎を説明するでもなく打っちゃって終わるとことか、ワトソン役がちゃんとワトソンしてない()とことか、大変に麻耶カラー満載でした。ごちそうさまです。
ミステリーとしてはダントツで2編目の【禁区】が好き。こういう「関係者達の視線の動き」に解決の糸口を見出すっていうテーマが堪りません。
しかも、本作はそのテーマが犯行の動機も形成してるっていうね。最高!
◎白幽霊…殺人犯は何故被害者の部屋のカーテンを切り取ったのか?
◎禁区…死体の上に石灰を振りかけた犯人の意図とは?
◎交換殺人…酔った勢いで交換殺人の約束をしてしまった依頼人だったが、自分が殺すはずだった男が何者かに殺害されたのを知り…。
◎時間外返却…一年前に失踪した娘の死体が発見され、事件を調べて欲しいと依頼に来た父親が殺害された。犯人は、現場近くで目撃情報が相次いでいる「白幽霊」なのか? -
「翼ある闇」の後日という設定ですね。未読の方には、先に読まれることをお勧めします。
木更津さんを名探偵とリスペクトするあまりの、香月さんのちょい押しが微笑ましくて好きです。 -
全ての作品に「幽霊」が出てくる以外はオーソドックスなミステリ小説。麻耶雄嵩の割には綺麗なミステリなので普通にオススメ。ただし、翼ある闇を読んでからでないと多分後悔する。
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こういうタイトルの本だけれど、別にこの本が木更津悠也さんの初出というわけでなく。
この時点で木更津さんはもうとんでもなく名探偵という事実が知れ渡ってます。
1話目と3話目は、手がかり的なことには気付いた。
で、結局、白幽霊て何なのよ。 -
短編集だが手抜きなし。
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ホームズより優秀なワトソンが居たら。そしてそれをホームズは分かってしまったら。相変わらずのジレンマ。麻耶さんですね。
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メルカトルシリーズと一緒に土曜11時枠とかでドラマ化して欲しい。
木更津かっこいい!! -
メルカトル鮎シリーズの木更津&香月サイドの物語。
白幽霊で微妙につながる春夏秋冬の短編集です。
探偵小説にお決まりのホームズ&ワトソンの関係とは大きく異なるこのコンビ。ワトソン役である香月君はホームズ役の木更津より頭が冴えるのにうっかり者のワトソンを演じ、さりげなく木更津にヒントを与えて事件を解決させてはそんな「名探偵木更津悠也」に心酔しているという変わった人物。
香月君の腹黒さはさすがあの人と兄弟だ…と思わざるを得ません。