武神 鬼役伝(五) (光文社文庫 さ 26-54)

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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334100100

感想・レビュー・書評

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  • 短編が3つだが、2つは内容が繋がっていた。
    「憤死團十郎」は、市川團十郎が舞台上で刺されて死んだ事件を取り上げている。鬼役の矢背求馬に橘主水から密命が下る。斬る相手は牢人者。調べれば調べるほど無実に近い。その内、この牢人者は先を越されて斬られてしまうが、その裏に團十郎の隠された死の真相が。幕閣の有力者に辿り着き、鬼役は刀を振るう。橘からもこの変更は止められていた筈だが、この結末は有耶無耶に・・?
    「砂紋」「血戦の松原」は矢背家の元になる京都の八瀬衆に絡み、八瀬衆の最強の男、酒呑がやって来る。志乃の幼馴染で弟のような関係。対する上皇から遣わされた忍者群等との決戦。大奥や寛永寺なども出てきて複雑な関係で、敵味方が目まぐるしく変わって行く。酒呑の仄かな志乃への思いもあり、求馬への嫉妬もどう昇華させるか、楽しめた。

  • 2023年8月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ5作目。憤死團十郎、砂紋、血戦の松原、の3つの連作短編。八瀬の酒吞が登場し志乃が江戸に来た理由が明らかに…。過酷な戦いに志乃と共に参戦する求馬の働きが凄まじい。従来の悪を凌駕する敵の腕前も尋常ではなく、対する求馬たちの振る舞いもここに感極まることになる。複雑な敵でしたが、いつにも増して痛快でした。

  • 仲良くなってきた?

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著者プロフィール

坂岡真
一九六一年、新潟県生まれ。十一年の会社勤めを経て文筆の世界へ入る。江戸の情緒と人情の機微、そして花鳥風月を醸し出す筆致で、多くの読者を魅了している。主なシリーズに「鬼役」「鬼役伝」「帳尻屋始末」「帳尻屋仕置」「照れ降れ長屋風聞帖」「はぐれ又兵衛例繰控」「死ぬがよく候」「人情江戸飛脚」などがある。

「2023年 『うぽっぽ同心終活指南(一)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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