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- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334100100
感想・レビュー・書評
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短編が3つだが、2つは内容が繋がっていた。
「憤死團十郎」は、市川團十郎が舞台上で刺されて死んだ事件を取り上げている。鬼役の矢背求馬に橘主水から密命が下る。斬る相手は牢人者。調べれば調べるほど無実に近い。その内、この牢人者は先を越されて斬られてしまうが、その裏に團十郎の隠された死の真相が。幕閣の有力者に辿り着き、鬼役は刀を振るう。橘からもこの変更は止められていた筈だが、この結末は有耶無耶に・・?
「砂紋」「血戦の松原」は矢背家の元になる京都の八瀬衆に絡み、八瀬衆の最強の男、酒呑がやって来る。志乃の幼馴染で弟のような関係。対する上皇から遣わされた忍者群等との決戦。大奥や寛永寺なども出てきて複雑な関係で、敵味方が目まぐるしく変わって行く。酒呑の仄かな志乃への思いもあり、求馬への嫉妬もどう昇華させるか、楽しめた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2023年8月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ5作目。憤死團十郎、砂紋、血戦の松原、の3つの連作短編。八瀬の酒吞が登場し志乃が江戸に来た理由が明らかに…。過酷な戦いに志乃と共に参戦する求馬の働きが凄まじい。従来の悪を凌駕する敵の腕前も尋常ではなく、対する求馬たちの振る舞いもここに感極まることになる。複雑な敵でしたが、いつにも増して痛快でした。
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仲良くなってきた?
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