- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334100544
作品紹介・あらすじ
大友宗麟の家臣、戸次道雪のひとり娘、誾千代は、幼い頃から男勝りで武芸に秀でていた。目指すは最強の女武将だったが、高橋紹運の嫡男、統虎に懇願され、妻として生きる覚悟を決める。だが、統虎とは子を生さぬゆえ不仲が囁かれていた。実は統虎は、愛しても無駄だと知りながら、それでも妻をひたむきに愛し、誾千代も必死にそれに応えようとしていたのだ。大藪春彦賞作家が謎多き女城主の「性」と「愛」に迫る戦国小説の新境地。
感想・レビュー・書評
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うーん、そうねー
戦国時代、西国無双と唄われた立花宗茂とその妻で鬼道雪こと戸次道雪の娘立花誾千代夫婦の物語です
男勝りで武勇に長けた逸話がかなり残っていて、また宗茂との間に子を成さなかったことからなんでしょうが、この誾千代を今で言うトランスジェンダーとして描いています
かなーりセンシティブな取り組みと言えばそうだし、実際の史実や正偽の不確かな逸話なども交えながらうまく組み立ててるなーとは思うんですが、なんかちょっとやり過ぎというか、エンタメの材料にしちゃうのに自分はちょっと違和感感じちゃった
うーん、立花誾千代を体は女性、心は男性だと捉えると確かにいろいろ納得できるよね!とはならんかったのよね、わいとしては
うん、そんな感じ -
誾千代という女武将がいたことを初めて知った。
戦乱の世で、生を受けた美しい女子が、
武士として戦いたいという、「男勝り」で成長し、
体は女でありながら、心が男であることに苦悩する。
「虎女」を検索すると、虎御前が出てきて、
「鶴男」は出てこないので、著者の造語?
現代の性的少数者の問題を歴史小説の中に入れることは、
とても斬新に感じた。
戦乱の世の、武器としての女性の生き方を、
とても細かく描写されていて、胸が痛かった。
道雪の武将として、一国の主として、誾千代の父親としての思いが感動的。
幼馴染であり、夫の統虎も、武将として、人として素晴らしい人物に描かれている。
史実では子供がいなかったために夫婦不仲とされているが、この本の中では、これ以上ない純愛物語で感動した。
三毛猫のミケ、読んでいて、ほっこりした。
久々の歴史小説を、とても楽しめた。 -
読み始めしばらくしてジャンヌダルクを思い出した。身体は女性でありながら精神は男として生を受けて、それも秀吉や徳川の生きた時代だ。現代とは余りにも違う時代想像を絶する苦難の人生だったと。この様な小説は初めてではないだろうか。実に素晴らしい書籍だった。
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大友宗麟の家臣で西国最強の将、戸次道雪のひとり娘、立花誾千代は、幼い頃から男勝りで武芸に秀でていた。父の跡を継いで女城主となり、目指すは最強の女武将だったが、幼馴染の高橋紹運の嫡男、統虎に懇願され、妻として生きる覚悟を決める。だが、立花家を継いだ統虎とは子を生さぬゆえ、不仲がささやかれていた。実は統虎は、愛しても無駄だと知りながら、それでも妻をひたむきに愛し、誾千代も必死にそれに応えようとしていたのだーー。自分が女であることに揺らぐ、西国一強く美しい女城主の生涯を描く、歴史小説の新境地。
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「わたしは、わたし。」
立花誾千代の話。最後まで読んで、また「序」を読む。
なかなかの新解釈だが、現代に引き寄せて考えても、とても大切な視点。読みながら、共に苦しみ、悩む。最後は淋しいけれど、胸に爽やかな風が吹き抜け、青い空と青い浪を見たくなる。
カバーも、一度外して見て欲しい。 -
大友サーガ第八弾。
立花宗茂がずっとずーっと良い男すぎて、
誾千代に何度イライラしたか分からない。
あぁって真相が分かっても私はムカッときてた。
けど、後半誾千代に対する印象が変わったね。
そう、私は私。
宗茂はほんま良いし、
薦野増時は名バイプレイヤーで良き。
また立花三将伝と戦神を読み直したいな。
「ぎんちよ」と読みます
「誾」の字は“慎み人の話を聞く”という意味合いがあるそうで、肥前の僧侶が名付けたってウィッキーさんに書いて...
「ぎんちよ」と読みます
「誾」の字は“慎み人の話を聞く”という意味合いがあるそうで、肥前の僧侶が名付けたってウィッキーさんに書いてありました
ありがとう!
ウィッキーさん!
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