白馬山荘殺人事件 (光文社文庫 ひ 6-1)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334711221

感想・レビュー・書評

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  • すごく面白かった!

    白馬山荘という英国風ペンションが舞台。
    主人公である女子大生の菜緒子は、
    兄をこの山荘で亡くしている。
    兄はノイローゼ気味だったということで
    自殺として処理されていた。

    納得のいかない菜緒子は、
    友人の真琴とともに
    事件のあった一年後の同時期、
    冬に訪れ真相を調べることにする。
    この山荘は毎年馴染みの
    同じお客さんが泊まるからだ。

    「まざあ・ぐうす」という山荘の名前の通り
    各部屋にはマザーグースの歌詞が飾られ
    部屋名もそこからつけられている。
    これが暗号になっていると知り、
    2人は暗号解読に取り組む。

    昨年の兄の死。
    その前年にも転落死事件があったことを知る。
    そして滞在中にまたひとりが転落死する。

    暗号を解き、事件は解決したかに見えたが…。

    最後には何重にも話が展開し
    見えていなかった背景も解かれてゆく。

    誰が犯人かも、さまざまな人間模様も
    全く予測することができず、
    ただただ感心し通しで読み終わった。
    またこのパターンね、とならない新しさ。
    暗号解読も密室トリックも
    複雑な構成もすべて素晴らしい。





  • 自殺した兄の事を調べるために、兄の亡くなった山荘に行く妹。
    山荘の人々が皆怪し見えて、犯人の予想がつきませんでした。
    密室、暗号、マザーグース、と ミステリー好きには堪えられない内容です。

  • なんか、書きたいものを書いてる感。
    あんまり伝えたい気持ちは無いのかな。

    端的に言うと謎解きがあまりに分かりづらい。

    あと古さが気になる。

    うーん…。
    あんまり好きじゃなかった。


    あと、こういう話で「女って怖いね」で終わるやつ本当に嫌い。怖いのは見殺しにした男(オーナー)だろ。

  • トリックの無理矢理感や登場人物のキャラの薄さはこの際無視しても、文書力の無さがひどい。
    例えば「〜とやら」というセリフが多用されていますが同じ人物ならば、そのキャラの口癖として理解できるが、様々な人物が用いているのでとても不自然。ただの作者の癖でしかない。
    他にも「てにをは」の使い方も間違いが多く、そちらが気になり話が入ってこない。
    こんな作者が後には素晴らしい作品を書くようになるので、新人を優しく見守り育てる事の大切さは気付かせてもらえたので星1付けました。

  • マザーグースの暗号。。。
    飾られてた絵の裏の歌が
    事件につながっているという
    推理小説!って感じで
    どーなるのか気になりながら
    読み進めました。

    東野圭吾さんの本は
    頭にストーリーが
    イメージされやすいです。

  • 人里離れたペンションで兄が服毒自殺した。1年後、兄の自殺に疑問を持った菜穂子と親友のマコトがペンションを訪れる。マザー・グースの歌を暗号に見立てた謎解きと密室トリック。古典的な雰囲気が漂う作品。展開が平坦で少し苦労した。

  • 何と言うか正統派の推理小説という感じで、マザーグースの唄を使った謎解きもあって面白かった。残念ながら謎解きは苦手なので、そちらは主人公達にお任せ。ラストはちゃんと伏線が全て回収されていたのでスッキリ読了出来ました。

  • 東野圭吾さんの似たようなタイトルの作品(仮面山荘殺人事件)を昔読んで、似たタイトルだったので「これも読んだっけ?」と記憶がごっちゃになったので読み始めた。

    東野圭吾さんの作品は、普通に面白く、一気に読み終えた。

    叙述トリックなどのどんでん返しはないが、面白かった。

  • この時代の東野圭吾は推理小説家だ。
    現代の彼の作品を読み慣れた読者にとってはまるで東野圭吾らしからぬと感じるかも知れないが、僕の印象はどちらかとしては推理小説家、ミステリー作家としてのイメージが強く、現代の様な作品の方が物足りない印象だ。
     この作品は、「回廊亭事件」や「十字屋敷のピエロ」程ではないが、雪の山荘、そしてマザーグースを題材にした構成と筆者の初期作品の魅力が詰まった一作だ。
     女子大生のナオコとマコトについても面白い設定だと思うし、物語の導入、不思議な言葉を残して失踪した兄を巡るストーリーも面白かった。
     全体に重厚感はなかった様に感じており、設定が少し違えば更に良かったと思う。
     もし、作者が現代風に過去の作品をリメイクする様な風習がミステリー界にあれば、東野圭吾の初期作品達は現代の読者に衝撃を与えるだろう。

  • ドキドキしながら読めた。
    登場人物それぞれがキャラが立っていて、魅力的。
    何度も読み返して、謎解きの過程を理解しながら読み進めるのがいい。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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